英調査会社クラリベイトは19日、近い将来ノーベル賞を受賞する可能性の高い研究者が選出される「クラリベイト・アナリティクス引用栄誉賞」の2024年版を発表した。
6カ国・22名の選出者の中には、光触媒システムを開発した信州大学の堂免一成特別特任教授らも含まれる。同システムは太陽光のエネルギーを使って水から水素を直接製造する「人工光合成」のプロセスの一つであり、次世代の脱炭素技術として期待されている。
これを受けて、かつて人工光合成で水素を製造するNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)事業に参画していた三菱ケミカル(4188・P)、富士フイルム(4901・P)、INPEX(1605・P)、三井化学(4183・P)、フルヤ金属(7826・P)などが注目された。
なお、同賞は昨年までに受賞者の75人が実際にノーベル賞を受賞していることから、“ノーベル賞の登竜門”とも呼ばれる。24年のノーベル賞は10月7日の生理学・医学賞を皮切りに順次発表予定。化学分野は9日を予定。(SS)