前引けの日経平均は420円高の3万8,474円、TOPIXは19ポイント高の2,663ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は983、下落銘柄数は608。出来高は9億2,551万株、売買代金は1兆8,840億円。
好決算銘柄が買われ、日経平均は反発した。
サンリオ(8136)は上期の営業利益が75%増益で、通期の営業利益予想を上方修正し大幅高となった。複数キャラクター戦略が奏功し、ロイヤリティ収入、物販、サンリオピューロランドが好調に推移し、インバウンドの増加も寄与した。2025年3月期は「ハローキティ」50周年、26年3月期は「マイメロディ」50周年、「クロミ」20周年、27年3月期は「ポムポムプリン」30周年、28年3月期は「シナモロール」25周年とイベントが続く。
TDKは二次電池でシリコンを負極材に含有させた製品、メタルケースの製品などエネルギー密度上昇を伴う高付加価値品の比率が上昇し、磁気応用センサーのスマートフォン向けも増収となり、上期好決算で通期予想を上方修正したことが好感された。
住友電工も通期予想の上方修正で大幅高となった。ワイヤーハーネス事業が堅調で、データセンター向けで新規顧客の開拓が進んでいる。
オルガノは通期営業利益予想と配当予想を上方修正しストップ高。電子産業の生産活動の活発化を受けて、メンテナンスなどの売上高が高い水準で推移する見込み。
野村HDも好決算で買われた。ウェルス・マネジメント部門、インベストメント・マネジメント部門、ホールセール部門の収益が拡大し、経費抑制も寄与して大幅増益となった。岡三証券では野村HDについて、下期中に自社株買いに踏み切る可能性も十分あると予想。
反面、日東紡は上期は好決算だったが、通期業績予想を据え置いたため急落した。
DMG森精機は通期予想を下方修正したことで売られた。2025年12月期の業績見通しを公表し、中期経営計画の営業利益目標に対して低い水準もマイナス視された。
業種別上昇率上位は証券、非鉄、機械、電機、輸送用機器で、下落率上位は空運、電力ガス、サービス、その他製品、医薬品。(W)