前引けの日経平均は984円安の3万8,704円、TOPIXは61ポイント安の2,665ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は218、下落銘柄数は1,416。出来高は10億61万株、売買代金は2兆5,774億円。
先週末の米国でブロードコムは半導体の売上高がアナリスト予想に届かず、マーベル・テクノロジーは2~4月期の見通しがアナリスト予想を下回ったことで売られた。
それを契機にエヌビディアが7日ぶりに反落した。
米国半導体株安を受けて、週明けの東証プライム市場は半導体株安を主導にほぼ全面安となり、日経平均は1,000円近い下げとなった。
半導体関連株は、2017年の3D NAND型フラッシュメモリーによる大容量化、コロナ禍中盤の在宅勤務ブーム、中国の台湾侵略懸念による日米欧の製造拠点誘致ブーム、今回の生成AIブームとほぼ2年ごとに大きな支援材料に恵まれてきたが、今回のエヌビディアの下落で頭打ちになったのではないかという不安も抱かれている。
レーザーテックやアドバンテスト、東京エレクトロン、ソフトバンクグループが売られ、三井E&Sが大幅安。メガバンクやトヨタ、三菱重工も安い。
ほぼ全面安の中でエーザイ(4523)は買われた。競合のイーライリリーが8日に、開発中のアルツハイマー病治療薬の「ドナネマブ」に対する米食品医薬局(FDA)の承認可否の判断が4月以降になるとの見通しを発表した。3月中に判断が出ると見られていたが、FDAでは諮問委員会を開き、効果と安全性を検討するという。
円高を受けて、紙パルプが買われた。
業種別下落率上位は鉱業、銀行、輸送用機器、機械、証券で、上昇は紙パルプ、その他製品。(W)