大引けの日経平均は316円高の2万8,195円、TOPIXは24ポイント高の1,968ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,543、下落銘柄数は244。出来高は9億9,838万株、売買代金は2兆4,563億円。
先週のジャクソンホール会議で、パウエルFRB議長はインフレ抑制のため、金融引き締め継続の必要性を強調したが、黒田日銀総裁は日本のインフレのほぼ全てが商品価格上昇によるもので、賃金と物価が安定的かつ持続可能な形で上昇するまで、日銀は金融緩和策を維持する必要があるとの見解を示した。
29日の米国株は続落となったが、日米の違いから30日の日本株は反発し、日経平均は29日の762円安に対して、41%の戻りとなった。
国際エネルギー機関(IEA)の事務局長が、ロシアは国内の天然ガス貯蔵がいっぱいとなり、今後数カ月にガスのフレアリング(焼却処分)を増やす公算が大きいとの見方を示した。
天然ガス(LNG)の価格高騰が続くという見方から、エネルギー関連が物色され、原発プラントやLNGプラント向けコンプレッサーやLNGタンクを手掛ける三菱重工が買われ、LNGの権益を持つ三井物産も高い。
政府が新型コロナウイルスのオミクロン株に対応したワクチンの接種を前倒しして早ければ9月中に開始する方向と報じられた。
感染拡大が抑制され、人流が回復することが期待され、JR東日本を始めとした電鉄株が上昇した。
三井不動産(8801)は大和証券がレーティングを「2(=アウトパフォーム)」→「1(=買い)」に引き上げたことで注目された。ホテル、リゾート事業が比較的大きいため、今後のリオープニング期待などで株価が見直される可能性もあると紹介している。
一方、ダイヤモンドエレクトリックHDは新株予約権を発行するため、潜在株式による希薄化リスクで大幅安となった。
業種別上昇率上位は鉱業、石油、陸運、卸売、情報通信で、下落業種はなし。(W)