大引けの日経平均は161円高の3万858円、TOPIXは22ポイント高の2,253ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,419、下落銘柄数は222。出来高は19億8,478万株、売買代金は4兆6,793億円。
日銀金融政策決定会合は長期金利1%を「事実上の上限」から「めど」に修正した。
1.5%への引き上げではなかったため、日経平均は振幅したが、保険や銀行、ノンバンクが買われた。
みずほ証券では日銀の「展望レポート」でコア消費者物価の見通しが、2024年度1.9%上昇(前回1.7%上昇)、25年度1.9%上昇(前回1.8%上昇)と、いずれも1.9%上昇なので、日銀が目標とする2.0%に迫っていることから、マイナス金利の撤廃も視野に入っていると推測している。
金融セクターの中でもT&D(8795)など生保の上昇が目立った。大和証券では、長期金利は1.0%を超えることが許容され、生保株に影響の大きい「超長期金利」にも上方圧力が掛かると予想されると解説している。
超長期金利の上昇は生保の株価エンベディッド・バリュー倍率の目線が上昇し、ソルベンシー・マージン比率(健全性の目安)にプラスに作用するため、株主還元の強化が連想されやすいと述べている。
オリエンタルランドは通期予想の増額と中期計画の更新で上昇した。
アンリツは第1四半期の停滞から第2四半期が改善しストップ高となった。
日本新薬は競合の筋ジストロフィー治療薬の臨床試験失敗で急騰した。
反面、商船三井は上期営業減益で売られた。
パナソニックは業績下方修正で大幅安となり、米国のオン・セミコンダクターの第4四半期見通しがアナリスト予想を下回り急落した影響で半導体関連は安い。
業種別上昇率上位は保険、水産農林、食品、小売、ガラス土石で、下落は海運、電機、電力ガス。(W)