TOP  NSJショートライブ  速報・市況  ☆[概況/大引け] 米中対立が警戒され電機株が下落。内需株選好で紙パルプや電鉄、建設は上昇
速報・市況2023年9月7日

☆[概況/大引け] 米中対立が警戒され電機株が下落。内需株選好で紙パルプや電鉄、建設は上昇

大引けの日経平均は249円安の3万2,991円、TOPIXは9ポイント安の2,383ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は629、下落銘柄数は1,151。出来高は14億5,499万株、売買代金は3兆6,493億円。
日経平均は9日ぶりに反落。
中国が中央政府機関の職員に対し、米アップルの「iPhone」やその他の海外ブランドのデバイスを業務で使用したり、職場に持ち込んだりしないよう命じたと報じられた。
中国の通信機器大手のファーウェイが8月末に発売した旗艦スマホが5G対応になったことが、中国政府の強硬姿勢を可能にさせた模様。
これに対して、米国下院の中国特別委員会の委員長は、「この半導体は米国の技術なしでは製造できなかった可能性が高い」と述べ、ファーウェイとSMICへの技術輸出を全面的に禁止すべきだと述べた。
米連邦通信委員会(FCC)の委員長は、中国企業の移遠通信(ケクテル)や深セン市広和通無線(フィボコム・ワイヤレス)が国家安全保障上容認できないリスクをもたらす可能性があるとして、規制対象に含めるため政府機関に協力を要請した。
日本は先端半導体製造装置に関して、米国の要請に応じて対中輸出規制がとっているが、輸出規制の範囲が広がるのではないかという懸念や、そうした対応をとると中国からの報復措置も広がると不安視され、後場の日経平均は下げ幅を広げた。
アドバンテストなどの半導体関連とiPhone関連の村田製作やミネベアミツミ、イビデンが安い。
もっとも、大和証券では、中国でファーウェイの5G対応スマホに買い替えが進めば、5Gスマホに不可欠な積層セラミックコンデンサーの需要も増えるので、村田製作所(6981)と太陽誘電は押し目買い戦略が有効となる可能性を指摘した。
NTNは転換社債発行による潜在株式増加で下落した。
一方、H2Aロケット打ち上げ成功で三菱重工が買われた。
米中対立が警戒されているため、内需株が選好され、紙パルプや電鉄、建設、不動産が高い。

業種別下落率上位は鉄鋼、精密、非鉄、電機、海運で、上昇率上位は鉱業、紙パルプ、石油、陸運、保険。(W)

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