TOP  NSJショートライブ  速報・市況  ☆[概況/大引け] 連日の最高値。GPIFがインフレ環境下に合わせ、来年度からの日本株比率引き上げ期待も
速報・市況2024年7月10日

☆[概況/大引け] 連日の最高値。GPIFがインフレ環境下に合わせ、来年度からの日本株比率引き上げ期待も

大引けの日経平均は251円高の4万1,831円、TOPIXは13ポイント高の2,909ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は638、下落銘柄数は931。出来高は18億9,666万株、売買代金は4兆7,650億円。
日経平均は朝方の売りをこなして続伸となり、前日の最高値更新となった。
岡三証券では、年金運用のGPIFがインフレ環境下に対応して、現在の国内株式比率の25%を仮に30%に引き上げた場合、約12兆円の買いが想定されると解説した。
GPIFは信託銀行や投資顧問会社を通じて運用しているが、基本ポートフォリオで国内株式を25%としているため、株高が続くこの1年余りの間も売り越しが続いていた。
だが、GPIFは5年に1度、基本ポートフォリオを見直しており、2025年度は新計画が適用されるため、引き上げの時期が近付いていることが思惑を強める要因だという。
見直す理由として、人手不足による賃上げなどで緩やかなインフレが続きそうで、インフレには債券よりも株式が耐性があるため、年金のポートフォリオもインフレ環境下に合わせる必要があるという見立てだ。

本日の相場は日銀の債券市場参加者会合でメガバンク3行などが国債買い入れの積極的な減額を求めたため、金利が上昇し、東京海上などの保険株が買われた。
ディスコは業績観測報道で買われ、リクルート(6098)は自社株買いが好感された。
三菱自動車はシティグループが株主還元期待と日産とホンダのアライアンスに参画する可能性の観点から格上げした。
反面、防衛省が金品提供問題で調査対象を広げるとしたため三菱重工は売られた。
KOKUSAI ELECTRICは米投資ファンドのKKRが保有株の一部売却観測報道で安い。

業種別上昇率上位は保険、サービス、精密、証券、食品で、下落率上位は機械、不動産、卸売、倉庫運輸、石油。(W)

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