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速報・市況2020年4月10日

☆[概況/大引け] FRBによる異例の資金供給策を受け米銀が上昇し、邦銀も連れ高

大引けの日経平均は19,498.50円の152.73円高、TOPIXは1,430.04ポイントの13.06ポイント高。東証1部の値上がり銘柄数は1,511、値下がり銘柄数は608。出来高は13億7,022万株、売買代金は2兆1,945億円。
新型コロナウイルスの感染拡大が警戒され、前場は安かったが、後場は日銀によるETF買い観測により上昇に転じた。
FRBが9日に新たな資金供給策を発表した。2008年のリーマンショックによる金融危機時にも実施しなかった対策を連発し、ジャンク債に当たる「ダブルB格付け」の社債購入と中堅中小企業向けローン債権を金融機関から買い取り「一般企業への間接融資」も行うことで企業の資金繰りを支援していく。
こうした異例の措置により、企業倒産が減り、貸倒れリスクが減少するという期待で、米国株式市場では金融株が上昇した。
そのため、日本でも政府による中小企業に対する資金繰り支援の強化が期待され、三菱UFJFGや千葉銀行(8331)などが物色された。
その他、自動車産業の生産停止により苦境に陥っている神戸製鋼や大同特殊鋼などの鉄鋼株も高く、住友不動産などの不動産株も買われた。
また、ソフトバンクグループは投資先企業の多い米国の信用不安後退を受け受けて上昇した。
ファーストリテイリングは業績予想を下方修正したが、中国大陸の既存店売上高は3月に入り回復傾向となっているため、株価は上昇した。
半面、ぴあやUTグループ、東祥は今週に入って緊急事態宣言で悪材料出尽くしという見方から反発が続いていたが、本日は5日ぶりに反落し、下落率上位に並んだ。
業種別上昇率上位は銀行、鉄鋼、電力ガス、紙パルプ、不動産で、下落率上位は鉱業、空運、ゴム、石油、サービス。

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