12時40分時点の日経平均は103円高の3万8,314円、TOPIXは7ポイント高の2,678ポイント。
植田日銀総裁は7月31日に利上げを発表した後の会見で「現在の実質金利が極めて低い水準にあることを踏まえると、今回示した経済物価の見通しが実現していくとすれば、それに応じて、引き続き、政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことになる」と発言し、今後の利上げ継続を示唆した。
8月23日の国会の閉会中審査では「市場は引き続き不安定な状況にあると見ているので、当面はその動向を極めて高い緊張感を持って注視していく必要がある」と発言したため、慎重な姿勢を示したという見方もあり、後場の日経平均は小幅高に戻した。
三菱重工やIHI、ファーストリテイリングが買われ、FOOD&LIFEが続伸。
反面、半導体関連は安い。
米国のエヌビディアが28日に決算を発表するが、大和証券では売上高が期待を上回ることは難しいと予想している。
5月に5~7月期に新製品を出荷するとしたが、8月上旬に設計変更で出荷が遅れると報じられた。CoWoSと呼ばれる後工程・先端パッケージは擦り合わせ技が難しい。歩留まりを上げるために設計変更が必要となった可能性が高い。
結果的に新製品の発表が早すぎ、新製品待ちで現行製品が見送られる「オズボーン効果」(テック分野では有名)が発生してしまっている懸念が強いと解説している。
エヌビディアの株価が決算発表を受けて売られる可能性が警戒され、アドバンテスト(6857)などの半導体関連が売られている。
業種別上昇率上位は精密、ノンバンク、建設、石油、機械で、下落は電機、卸売、保険、非鉄、情報通信。(W)