10時6分時点の日経平均は260円高の3万6,380円、TOPIXは3ポイント安の2,546ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は236、下落銘柄数は1,363。出来高は6億412万株、売買代金は1兆6,885億円。
ソフトバンクグループとアドバンテスト、東京エレクトロンの上昇寄与により、日経平均は上げ幅を拡大したが、プライム市場全体では下落銘柄数の方が多く、TOPIXは小幅安となっている。
ソフトバンクグループ(9984)は傘下の英アームが人工知能(AI)向け半導体について顧客から設計技術に対するロイヤルティーの支払いが増えていて、1~3月の見通しがアナリスト予想を上回ったことで時間外取引で買われたため、親会社のソフトバンクグループも物色された。
日本製鉄は通期の業績予想と配当予想を引き上げたことで買われた。SMBC日興証券では、世界の主要鉄鋼各社の業績が悪化する情勢下で、利益を上積みした点はポジティブな印象と述べている。
太陽誘電は業績予想を下方修正したが、ある程度織り込み済みという見方から反発した。
日本カーバイド工業は、特許権侵害に対する損害賠償請求で特別利益を計上し、特別配当の実施と自社株買いも発表したことで大幅高となった。
一方、スズキとAGCは決算がアナリスト予想を下回ったことで売られた。
メガバンクとKDDIが安く、三菱商事が反落。東電は福島第1原子力発電所の敷地内で放射性物質を含む水漏れが起きたことで安い。
業種別上昇率上位はその他製品、ノンバンク、鉄鋼、輸送用機器、電機で、下落率上位は電力ガス、陸運、建設、ガラス土石、水産農林。(W)