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概況/米国市場2023年7月8日

☆7月7日の米国株式市場は3日続落。雇用統計は強弱入り混じる内容。インフレ圧力と黒人失業率の増加

7月7日の米国株式市場は3日続落。
6月の雇用統計は強弱入り混じる内容だったが、FRBの見通しを大きく変えるほど軟調ではなかったという見方から、金融引き締めが長期化すると意識された。

非農業部門雇用者数は20万9千人増で、市場予想の22万5千人増を下回り、失業率は3.6%と前月の3.7%から低下し、市場予想と一致した。
だが、黒人の失業率は6月に6.0%と5月の5.6%から悪化し、10カ月ぶりの高水準となった。黒人労働者は景気低迷時に最初に解雇される傾向があるため、景気後退を警戒する見方もある。
一方、時間当たり賃金は前年同月比4.4%上昇で、5月と同水準となり、市場予想の4.2%上昇を上回ったため、インフレ圧力の鈍化には時間がかかると受け止められた。

これらを受けて、NYダウは3日続落で始まったが、バイデン大統領が自らの経済政策「バイデノミクス」が効果を発揮していると述べたため、中盤に上昇した場面もあった。
しかし、シカゴ連銀の総裁が高すぎるインフレを抑えるには年内にあと2、3回の利上げが必要になるとするFRB当局者の見方に反対しないと述べたため、取引終了にかけて再び売られ、下げ幅を拡大した。

イーライリリーやメルク、ウォルマートが売られ、オンライン中古車販売のカーバナは大幅高となった。

ナスダックではコストコやバイオジェン、ネットワークセキュリティのパロアルトネットワークスが下落し、電気自動車のリビアン・オートモーティブは8日続伸となった。

NYダウ工業平均は前日比187ドル(0.55%)安の33,734ドル。ナスダック総合指数は前日比18ポイント(0.13%)安の13,660。S&P500指数は前日比12ポイント(0.29%)安の4,398。

NYダウ採用銘柄はメルクやウォルマート、P&Gなどが売られ、キャタピラーや3M、シェブロンなどは買われた。上昇は8銘柄、下落は22銘柄。

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