日本証券新聞社およびJIA証券は7月31日、80周年記念 感謝の会を都内で開催した。第一部の基調講演で東証の岩永守幸社長(写真)が登壇し、現在のマーケット状況や東証の取り組みついて語った。
マーケットに関しては、「今年2月の日経平均34年ぶり最高値更新をどう捉えるかとよく聞かれるが、30年間苦しんできたデフレからの脱却の兆しなどを踏まえれば、新しい成長フェーズに入ったと見るのが素直だろう。2012年から企業業績の伸びを株が追いかける展開となり、22年3月期から3年連続で業績は過去最高更新。つまり業績の裏付けのある株価でありバブルではない。現在のPERは日経平均で16倍。米国のS&P500は23倍であり、過熱感はない」とし、「今期業績はさらに伸びる予想にあり、株価の上昇余地はある」との見方を示した。
また、「日本企業の配当総額は4年連続で過去最高を更新。配当性向は日本企業が平均36%。米S&P500は34%であり、全くそん色がない」とも述べ、「グローバル投資家の関心も日本に向けられている間に、(当取引所としても)この好機を逃さず日本のマーケットの成長と魅力を発信し続けたい」との言葉で話を結んだ。
第二部では日本証券新聞IRアワード発表・表彰式を行い、受賞企業のNTT、大日本印刷、歯愛メディカル、霞ヶ関キャピタル、あらたの代表者がスピーチ。IRアワード/新聞部門の受賞企業は以下の通り。【出世株】KeePer技研、トレジャー・ファクトリー、野村マイクロ・サイエンス。【ファーストペンギン賞】NTT、大日本印刷、歯愛メディカル。【夢ある先端技術、宇宙関連の注目企業】ispace、QPS研究所、スカパーJSAT、ペプチドリーム。【海外で伸びている新興企業】Appier Group、INFORICH、AnyMind Group。(K)