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コラム2021年2月19日

【本日のマーケット】2月19日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

2月19日(金)のマーケット                                                                   

前日の米国株式市場でNYダウは4日ぶりに反落。週間の新規失業保険申請件数は86万1千件と、前週の84万8千件から悪化した。市場予想は76万5千件だったことから、NYダウは一時327ドル安となったが、ペロシ下院議長が、来週終わりまでに追加経済対策案を下院で成立させると述べたため下げ幅を縮めた。NYダウは前日比119ドル安(0.38%安)の3万1,493ドル。ナスダックは3日続落。急騰していたビットコインマイニング企業のライオット・ブロックチェーンは利食い売りに押され反落。燃料電池メーカーのプラグパワーは6日続落。ナスダック総合指数は前日比100ポイント安(0.72%安)の1万3,865ポイント。

本日の東京市場は、3日続落でのスタート。昨日のナイトセッションでは、日経平均先物が2万9,800円台まで下落していたことから3万円の攻防となった。急ピッチでの上昇から利益確定の売りが出やすい局面。後場からは日銀のETF買いも期待されたが、昨日同様にこの日も日銀ETF買いは見られなかった。大引けの日経平均は218円安の3万17円。売買代金は2兆4668億円。TOPIXは12ポイント安の1,928ポイント。

新興市場は軟調展開。JASDAQ指数は続落。GMOFHとフィスコが売られ、アンビスは公募増資と株式売り出しを発表し急落。不二精機は社長の持ち株比率低下を嫌気。対して、電子署名関連のベクターは3日連続のストップ高。マザーズ指数は3日続落。JTOWERやGMOFGが下落。一方、BASEとフリーが買われ、バルミューダは7日ぶりに反発。直近IPO銘柄ではアクシージアが売られたが、QDレーザは反発。

チャート上では、5日移動平均線(3万219円)を割り込み、ボリンジャーバンドの+1σ(2万9,741円)手前で下げ止まった形。3万円の大台は死守した格好となった。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。月曜日に日経平均が3万円の大台に乗せました。30年半ぶりのことです。

30年間のマーケットを目撃してきた身としては感慨深いものがありますが、それでも現在の株式市場には高揚感は見当たりません。ある意味では非常に冷静です。

高揚感どころか現在の株価はバブルか、バブルでないかという議論が盛んに交わされています。そのような議論が交わされているうちはバブルではないと思うのですが、株価の上昇に現在の景況感の体感温度がそぐわないだけに議論が沸騰します。

月曜日は10-12月期GDPも発表されました。こちらは前期比+3.0%(年率換算で+12.7%)となりました。7-9月期の年率+22.7%に次いで史上2番目の大きな伸びです。

GDPに関しては日本経済研究センターが月次ベースのGDP統計を計算しています。そこでは10月が+2.6%、11月が+0.4%に対して、12月は▲0.4%と7か月ぶりのマイナスとなりました。「よいニュースは悪いニュース」と言われるように、よいニュースと悪いニュースが混在しています。

皮肉にもコロナ危機が株価上昇を延命化させるのは事実であって、むしろ多少の押し目が欲しいところです。

企業業績の発表は一巡し、ここから1か月間は材料不足に陥りやすい状況が続きます。その間に安定した上昇トレンドへの回帰を待っているところと言えるでしょう。

※【動画】NSJヘッドラインに特別ゲスト出演。2021年の展望を伺いました。是非ご覧ください!

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【日銀ETF「買い見送り」に波紋 3月18、19日会合の“政策点検”を意識
日本証券新聞2月22日(月)紙面1面TOP記事掲載 

新ルール探しは続く

日銀ETF(上場投信)買い入れで波紋。18日の前場TOPIX下落率が0.5%を上回った(0.54%安)にも関わらず、買い入れを見送ったためだ。早速、18日夕刻から「日銀、株高時は購入を抑制」(時事通信)、「市場急変時のETF積極買い入れを明確化=市場筋」(ロイター通信)などの報道が飛び交い、日本経済新聞も「市場ではETF買いの見直しに向けた布石との見方が浮上している」などと報じている。日銀ETFはどこへ行くのか…。

「急落ながら買い入れなし」の例を過去にさかのぼると、2016年3月11日(前場0.648%安)に行き着く。偶然ながら東日本大震災から5年目の日。そして間もなく10年目を迎える巡り合わせでもある。

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今日の市況概況
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2月19日(金)☆[概況/大引け] 

日経平均は218円安の3万17円。大引けでは3万円割れ回避。ファーストリテは10日ぶりに反落。半導体製造措置と海運株は高い

大引けの日経平均は30,017.92円の218.17円安、TOPIXは1,928.95ポイントの12.96ポイント安。東証1部の値上がり銘柄数は590、値下がり銘柄数は1,521。出来高は12億2,374万株、2兆4,668億円。
日経平均は3日続落となり、3万円の攻防となった。

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