4月21日(火)のマーケット
原油先物が暴落となり、総需要冷え込み懸念から日経平均は続落。また、後場からは、北朝鮮の金正恩委員長が「手術後に危険な状態」との報道で地政学リスクも警戒され、下落幅を広げる展開となりました。
ニューヨークWTI原油5月限が20日、「マイナス37.63ドル」となり史上初めてマイナス価格。もちろんこれは特殊要因であり、買い建てのまま最終売買日の21日を過ぎれば原油の現物を引き取らねばならず、貯蔵先を確保できない投資家が投げ売りに動いたためについた価格。6月限は20ドル台、7月限は30ドル台で引けてはいるものの下落傾向は顕著です。
前日まで連騰を続けていた新興市場は反落。ジャスダック平均は12日ぶりの反落、マザーズ指数も7日ぶりに反落となりました。サイバーセキュリティクラウドは12日ぶりに下落、上昇を続けていた直近新規公開銘柄も下落となりました。
日経平均のチャート上では、一目均衡表の雲に跳ね返される形。昨日までサポートとなっていた5日移動平均線が上値抵抗となってしまいました。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NSJ Market Forcus
注目記事 Pick up
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【波乱のコロナ相場と株主還元】
日本証券新聞4月22日(水)紙面1面TOP記事掲載
・「自社株買い」インパクト強まる 期待10銘柄 大手不動産、NTTグループなど
荒れ狂う新型コロナウイルス禍という凄まじい逆風に連日、さらされている株式市場。そうした状況下、上場企業の2020年3月期決算発表が4月24日以降、いよいよ本格化に向かう。その内容とともに注目されるのが、本決算発表シーズンに活発化する自社株買いなど株主還元の動きだ。コロナ問題が響き、自社株買いの発表が減少するとの観測もあるが、そうであればこそ実施企業の株価にはより強いインパクトを与えるだろう。期待される銘柄の顔触れを探った。
新型コロナウイルスの感染者数の推移と政策対応、大波乱の原油価格など「コロナ相場」を巡る情勢は緊迫感に包まれている。そうした動きとともに今後、株価を刺激する可能性がある材料の一つが24日以降、本格化し始める上場企業の決算と株主還元姿勢だ。
このうち、決算については既にその厳しい内容をかなり株価は織り込んだとみられる。ただ、取締役会の決議で決まる自社株買いは別。これを含む株主還元の相場的織り込みはこれからが本番となる。
ウイルス禍でダメージを受けた雇用の維持を優先させるため、企業の自社株買いを監視する動きが米国や欧州では広がっているが、自社株買いと配当を合わせた総還元性向が低い日本ではそうした空気はまだ広がっていない。企業収益の悪化による影響はあるにしても、JPモルガン証券は前週にまとめた分析リポートで「自社株買いは前年より減少するが、大幅減にはならない」とし、2020年度の自社株買い規模として「4兆~5兆円」を予測している。
3月23日に大規模な自社株買いを打ち出したソフトバンクグループ(9984)がポジティブ・サプライズとなって株価を突き上げたのに続き、4月1日に上限500億円の自社株買いを発表したヤマダ電機(9831)はいずれも発表後、株価が堅調に推移。自社株買い効果は健在であることを印象付けている。
・・・続きは紙面・Digital版で!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NSJ Market Forcus
今日の市況概況
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
4月21日(火)☆[概況/大引け]
原油暴落と北朝鮮の地政学リスクを警戒。サービスと鉄鋼が売られ、タカラバイオは高い
大引けの日経平均は19,280.78円の388.34円安、TOPIXは1,415.89ポイントの16.52ポイント安。東証1部の値上がり銘柄数は552、値下がり銘柄数は1,554。出来高は12億8,009万株、売買代金は2兆1,474億円。
NY原油先物が暴落したため、総需要減退が再認識されたことに加えて、北朝鮮の金委員長が手術後危険との憶測で北朝鮮の地政学リスクも警戒された。
詳しくはコチラ