7月9日(木)のマーケット
本日の東京市場は、上海株の8連騰を受けて上昇。後場寄りからは日銀のETF買い(1002億円)で上げ幅は拡大。一時240円高となる場面も見られたものの、都内の感染者数が220名超と過去最多と伝わったことから上げ幅を縮小。大引けの日経平均は90円高の2万2529円。ファミリーマートが伊藤忠商事によるTOBで完全子会社となり、日経平均採用銘柄から除外されることから、代替候補としてカカクコムやスクウェア・エニックス、ZOZOなどに物色の矛先が向かいました。
IPO銘柄で上場3日目のブランディングエンジニアは、公開価格(490円)に対して約6倍となる2920円で初値形成。その後上値追いの展開となり、大引けは公開価格の7倍となる3420円ストップ高比例配分となりました。
新興市場は共に5日ぶりに反落。ジャスダックではレカム、イマジニア、ブロードメディアが下落。対して、GFA、出前館、セリアは上昇。マザーズ指数も反落。再生誘導医薬のステムリムは7日ぶりに反落。オンコリスバイオファーマ、サイバーセキュリティクラウドも下落。また、フルッタフルッタは反落。一方、イルグルムは月次売上高拡大を材料視して大幅上昇。
チャート上では揉み合い商状継続ですが、本日の上昇で5日移動平均線(2万2520円)、25日移動平均線(2万2475円)を上抜け。フシ値の2万2500円を超えての着地です。
引け後にファーストリテイリングが第3Q決算を発表。19年9月から20年5月までの累計営業利益は1323億円と前年同期比46.6%減。国内ユニクロ事業は第3Qの3月から5月期は緊急事態宣言下でもあり813店舗中311店舗が臨時休業。既存店売上高は前年同期比34%減となったものの、Eコマース事業は好調で、同47.7%の大幅増収。6月の月次販売が4ヶ月ぶりにプラスでの推移となっており、6月にはユニクロ原宿店、また、日本最大級のグローバル旗艦店を銀座マロニエゲートに出店。夏物の販売好調から売上も大幅回復で、既存店とEコマース販売は前年比126.2%。明日のマーケットの反応が注目されます。
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注目記事 Pick up
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【日経平均代替採用候補に急騰株相次ぐ】
日本証券新聞7月10日(金)紙面1面TOP記事掲載
「2つのTOB」余波を探る 価格形成のカギ握る応募比率
9日の日経平均は後場一時240.43円高も結局尻すぼみ。翌10日には、分配金拠出絡みの売り需要発生の観測される複数のETF(上場投信)決算日や、オプションSQ(特別清算指数)算出日も控え、なお気迷いムードを残す。そうしたなか大きな話題を集めたのが、消費関連セクターに生じた“2つのTOB(株式公開買い付け)”だ。伊藤忠商事(8001)による買い付けが発表されたファミリーマート(8028)と、コロワイド(7616)による大戸屋HD(2705・JQ)で、ともにザラバ値付かずのストップ高比例配分。大量の買い注文を残した。正攻法の分析はほかに任せて、ここでは市場に生じた様々な余波を探ってみたい。
ファミリーマート急伸の連想買いで分かりやすいのはローソン(2651)の一時8.4%高。50%保有親会社は、伊藤忠に時価総額で抜かれた三菱商事(8058)。ファミマ完全子会社化と同じ構図が描ける。
そして、もうひとひねり加えたのが日経平均代替採用候補だ。先のソニー・フィナンシャルもそうだが、日経平均採用銘柄が完全子会社化されれば、当然入れ替えが行われる。今後も、日立建機、協和キリン、大日本住友製薬、日野自動車などの“予備軍”が控える。
実際に、ファミマ除外の代替候補として、カカクコム(2371)が一時14.4%高。スクウェア・エニックスHD(9684)は10.5%高、ZOZO(3092)も8.7%高まで買われた。
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今日の市況概況
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7月9日(木)☆[概況/大引け]
都内の感染者220人以上と報じられ上げ幅縮小。ソフトバンクGとソニー、日経平均採用予想銘柄は人気
大引けの日経平均は22,529.29円の90.64円高、TOPIXは1,557.24ポイントの0.01ポイント高。東証1部の値上がり銘柄数は594、値下がり銘柄数は1,496。出来高は11億7,582万株、売買代金は2兆2,220億円。
上海株が8日続伸となり、後場の日経平均は上げ幅を拡大したが、都内の感染者が220人以上で1日当たり過去最多と報じられたため、終盤鈍化した。
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