10月21日(水)のマーケット
前日の米国市場は反発。追加経済対策の与野党間協議について、民主党のペロシ下院議長が進展の可能性に言及したことを好感。NYダウは前日比113ドル高(0.40%高)の2万8,308ドル。ナスダックは6日ぶりに反発。司法省がグーグルを反トラスト法違反の疑いで提訴したが、事前に予想されていたことからグーグルの持ち株会社のアルファベットは買われた。フェイスブックも高い。ナスダック総合指数は前日比37ポイント高(0.33%安)の1万1,516ポイント。本日の東京市場は反発スタート。日経平均は一時2万3702円(135円高)まで上昇するも、指数の上値は重くじり貧の展開に。大引けの日経平均は72円高の2万3639円。売買代金は1兆8718億円と連日で2兆円割れ。TOPIXは11ポイント高の1637ポイント。
新興市場はまちまちの展開。ジャスダック平均は3日続伸。出前館やアクサスが買われ、中古スマホ販売の日本テレホンはストップ高。一方、リバーエレテックは大幅安。No1も反落。マザーズ指数は小幅反落。HENNGEが買われ、FRONTEOはAIで認知症を判定するシステムの臨床試験を来年開始すると報じられ物色された。サイバーダインは台湾で医療機器の承認取得でストップ高。対して、GNIグループやBASEは下落。
チャート上では上ヒゲを伴う陽線。ボリンジャーバンドの+1σ(2万3607円)を上抜け。
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【鈴木一之 マーケットレポート】
日本証券新聞10月22日(木)紙面1面記事掲載
株式市場 決算への感応度強まる 好業績の“持続性”が焦点
鈴木一之です。難しい相場が続いています。株式相場がかつて簡単だったことなどないのかもしれませんが、今は特に難しいように思います。それは先行きの見通しがまるで立てられない事柄に囲まれているためです。
コロナウイルスの感染第3波がどこまで広がるのか、誰にも確かなことは分かりません。それによって世界の経済がどこまで停滞を余儀なくされるか、これも分かりません。米国の大統領選挙が目前に迫ってきましたが、その行方もまるで分かりません。英国によるEU(欧州連合)離脱交渉の行方も暗雲に包まれたままの状態で期限が近づいています。中国に対する半導体禁輸の影響が日本にどのように響いてくるのか、これも確かなことは分かりません。
分からないことだらけの状況に取り囲まれ、頼るべきものが何もない地点に立たされています。それが株価の動きを不安定なものにさせ、株式市場のエネルギーを明らかに減退させています。
一つだけ確かなことがあるとすれば、企業から発表される業績のデータです。月次売り上げの伸び、四半期ごとの決算、1株利益の水準。それらと株価水準との対比で良好なものは普段以上に大きく買われ、そうでないものは大幅に売られます。現在のような先行きの不透明感が信じられないほど大きくなっている状態では、企業が発表する決算内容に対する感応度が極端に大きくなります。コロナ危機による売り上げの減少があらゆる上場企業に対して一様にのしかかっており、業績の良い企業が極端に少なくなってます。それだけに好調を維持している希少な企業に対して、投資家の目は集中することになります。
マザーズ市場の時価総額が過去最高にまで達したのも、ここにしか業績のよい企業が存在しなかったためです。・・・続きは紙面・Digital版で!
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今日の市況概況
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10月21日(水)☆[概況/大引け]
マコネル院内総務がトランプ政権に警告したため、日経平均の上げ幅は小幅。ロームや自動車が高く、島忠はニトリが買収に名乗りの観測報道で急騰
大引けの日経平均は23,639.46円の72.42円高、TOPIXは1,637.60ポイントの11.86ポイント高。東証1部の値上がり銘柄数は1,553、値下がり銘柄数は552。出来高は9億4,331万株、売買代金は1兆8,718億円。
日経平均は反発したが、上げ幅は小幅にとどまった。米国の追加経済対策について、民主党のペロシ下院議長は週内合意に期待を示したが、共和党のマコネル上院院内総務は選挙前に民主党主導の大規模対策で合意しないようトランプ政権に警告した。
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