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コラム2021年5月19日

【本日のマーケット】5月19日(水)

5月19(水)のマーケット                                                                   

前日の米国株式市場でNYダウは続落。4月の住宅着工件数が年率換算で前月比9.5%減と市場予想の2.2%減よりも悪化。低調な経済指標を受けて、景気回復が緩やかになるという見方から、資本財のキャタピラーやハネウェルインターナショナル、素材のダウケミカルが売られた。石油会社のシェブロンは、著名投資家ウォーレン・バフェット氏の率いる投資会社バークシャー・ハザウェイが保有株を大幅に減らしたことで下落。NYダウは267ドル(0.78%)安の34,060ドル。ナスダックも続落。アマゾンやアップル、フェイスブックが安く、コインベースは5日続落。ナスダック総合指数は前日比75ポイント(0.56%)安の13,303ポイント。S&P500指数は前日比35ポイント(0.85%)安の4,127。

本日の東京市場は、NY市場の下落を受けて大幅反落でのスタート。前日の上昇をけん引したトヨタが、半導体不足による減産を発表し下落。全体の地合いも悪化した。日経平均株価は寄付き直後に、563円安の2万7,842円まで下落。その後、台湾の加権指数が上昇スタートとなったことで先物の買戻しが加速し、一時は2万8,216円まで回復する場面も見られた。後場には再度売りに押され、安値近辺まで下落する時間帯もあり、ここ数日のボラタイルな展開が継続。大引けの日経平均は362円安の2万8,044円。売買代金は2兆5,099億円。TOPIXは12ポイント安の1,895ポイント。

新興市場は続伸。JASDAQでは、シンバイオ製薬やテクノホライゾン、シキノハイテックが買われた。クルーズはスマホゲームを発表し大幅続伸。一方で、フルヤ金属やホロンは下落。マザーズでは、政府がワクチン開発や生産体制強化に向けて提言案を検討というニュースを受け、恩恵期待でアンジェスが買われた。サイバートラスト、AIinside、GNIが高い。対して、交換できるくんは社長が保有株の一部を売却したことで下落。

チャート上では、上下に長いひげを伴う十字足。かろうじて5日移動平均線(2万7,961円)を上回り、2万8,000円台での大引け。

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鈴木一之 マーケットレポー
日本証券新聞5月20日(木)紙面1面記事掲載

トヨタ「来期生産見通し」に注目 グループ各社などに恩恵及ぶ

鈴木一之です。大型連休が明けた最初の1週間、5月11日(火)から13日(木)の3日間で日経平均は2,070円も下落しました。

今回の下げは「CPIショック」と名付けられました。米国の4月の消費者物価指数が4.2%も上昇し、中国もそれに続いています。経済活動の急激な立ち上がりを見せた国はいずれもマクロ経済的に供給が追いつかず、あらゆる基礎素材の価格が上昇しています。サマーズ元財務長官をはじめ経済の専門家が、早い段階から指摘していた懸念が現実のものとなっています。潤沢な財政支援によって米国の家庭の貯蓄率は歴史的な水準に高まっており、経済再開が軌道に乗れば貯蓄が消費に回って物価の上昇はさらに刺激されます。FRB(米連邦準備制度理事会)や財務省はそれを承知の上で現在の「高圧経済」を推し進めています。

金利上昇を警戒して株価は大きく下落しましたが、しかし必ずしも経済活動は悪化しているわけではありません。株価急落の渦中にあって頑強に逆行高を記録する銘柄、下げ渋る銘柄が東京市場でもかなりの数に上りました。

その1つがトヨタ自動車(7203)です。5月12日(水)の決算発表では、今2022年3月期の売上高が10%増で初の30兆円乗せ、税前利益は6%増の3兆円乗せを示しました。昨年、上場企業がことごとく新しい年度の収益見通しを打ち出せない中にあって、トヨタだけは利益見通しを打ち出しましたが、今期もそれに続いて売り上げ・利益の成長見通しを宣言しています。

注目されるべきは、決算発表に先立って報じられた来期の生産見通しです。

・・・続きは紙面・Digital版で!

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今日の市況概況
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5月19日(水)☆[概況/大引け]

反落。前日立役者のトヨタが減産発表で下落。景気回復後ズレリスクも警戒

大引けの日経平均は362円安の2万8,044円、TOPIXは12ポイント安の1,895ポイント。東証1部の値上がり銘柄数は662、値下がり銘柄数は1,454。出来高は11億6,484万株、売買代金は2兆5,099億円。
日経平均は反落。前日相場反発の立役者となったトヨタが半導体不足による減産発表で下落したため、出鼻がくじかれた。

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