7月28日(水)のマーケット
前日の米国株式市場でNYダウは6日ぶりに反落。香港株と上海株の下落が影響し、欧州株と米国株も軟調。宅配大手のUPSは4~6月期の1日当たり平均取扱量が前年同期比2.9%減少となり売られ、物流関連のフェデックスも連れ安。NYダウは85ドル(0.24%)安の35,058ドル。ナスダックも6日ぶりに反落。インテルは新技術の開発ロードマップを発表したが、新製品投入計画に変更がなかったが失望された。ナスダック総合指数は前日比180ポイント(1.21%)安の14,660ポイント。S&P500指数は前日比20ポイント(0.47%)安の4,401。
本日の東京市場は、香港株と上海株が大幅に3日続落となり、欧米株式市場も下落となったことから、反落でのスタート。都内の1日当たりの感染者数が過去最多となったことが警戒され、マザーズの下げ幅が大きくなったことも投資家心理を悪化させた。好決算となった米Appleだったが、時間外取引では下落となったことから、村田製作所など関連銘柄も軟調。また、国際通貨基金(IMF)が27日に発表した世界経済見通しの中で、2021年の日本の成長率予想を3.3%→2.8%に下方修正したことも嫌気された。ネガティブ材料が重なったが、2万7,500円水準では底堅さもうかがえた。大引けの日経平均は388円安の2万7,7581円。売買代金は2兆2,055億円。TOPIXは18ポイント安の1,919ポイント。
新興市場も売られた。JASDAQ平均は反落。テセックは第1四半期が黒字転換となったが、材料出尽くし感から急落。テクノホライゾンが急落。対して、マスクの中京医薬品は上昇。マザーズ指数は大幅続落。メルカリがEC化支援事業に参入することでBASEは急落。メルカリも相場の地合い悪化で下落。マクアケは業績下方修正でストップ安。上昇銘柄は少なかったが、26日に純利益予想を上方修正したグローバルウェイは3日連続ストップ高。
チャート上では、ギャップダウンで5日移動平均線(2万7,664円)も下抜け。ボリンジャーバンドのー2σ(2万7,380円)と-1σ(2万7,883円)の間での値動きとなった。
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注目記事 Pick up
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【鈴木一之 マーケットレポート 日本株、循環・構造両面でハンディ】
日本証券新聞7月29日(木)紙面1面記事掲載
「官より民」 環境関連など出番
鈴木一之です。このところ日本の株式市場の値動きが世界のマーケットの動きに追いついていないのではないかという疑問が付きまとっています。私もそう思います。既に様々な分析がなされており、その理由として考えられる点も各方面から多々指摘されています。
なぜ世界の流れについていけないのか、私が思う点は2つあります。循環的な側面がひとつ。もうひとつは構造的な側面です。
循環的な側面とは景気動向です。3週間前から米国を中心に景気に対するピークアウト感が台頭しています。長期金利が低下して株価が一時的に大きく値下がりする局面がありました。それが影響していると考えられます。
米国の株式市場はそこからわずか1週間ですぐに回復して、NYダウ工業株やNASDAQなど主要な3指数はそろって史上最高値を更新しました。長期金利の低下はそれまでの「リフレトレード」に傾き過ぎたポジションが巻き戻されているだけとされます。米国経済に死角はなく、このまま好調のうちに突き進むとみられています。
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今日の市況概況
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7月28日(水)☆[概況/大引け]
調整を深めたが、2万7,500円割れの水準では下値抵抗。ソフトバンクGやレーザーテック、SUMCOが安く、三菱自動車とシマノは買われた
大引けの日経平均は388円安の2万7,581円、TOPIXは18ポイント安の1,919ポイント。東証1部の値上がり銘柄数は422、値下がり銘柄数は1,679。出来高は10億3,788万株、売買代金は2兆2,055億円。
日経平均は反落し、調整を深めたが、2万7,500円割れの水準では下値抵抗を見せた。
感染拡大に歯止めが掛からないことや、国際通貨基金(IMF)による日本経済見通しの下方修正に加え、マザーズ市場の大幅安が投資家心理を悪化させた。シドニーのロックダウンの1カ月延長も嫌気された。
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