12月14日(火)のマーケット
前日の米国株式市場でNYダウは反落。英国でオミクロン株による死者が出たことや14日からFOMCでテーパリング(量的緩和縮小)加速の度合いが警戒されていることも要因。フォードやGMが売られ、ボーイングも安い。一方、ファイザーはUBSが投資判断を「Buy」に引き上げ、コカコーラはJPモルガンが「Overweight」に格上げしたことで買われた。NYダウは320ドル(0.89%)安の35,650ドル。ナスダックも反落。アップルやテスラ、エヌビディアが売られ、電気自動車のルーシッドグループとワクチンのモデルナは買われた。NASDAQ総合指数は前日比217ポイント(1.39%)安の15,413ポイント。S&P500指数は前日比43ポイント(0.91%)安の4,668。
本日の東京市場は、米国株反落を受けて小反落でのスタート。寄付き後にはプラス圏に浮上する時間帯もあった。しかし、FOMCを前に手控えムードもあり、オミクロン株の感染拡大も警戒され、徐々に値を切り下げる展開となった。また、岸田首相は衆院予算委員会で、企業の自社株買いに関連してガイドラインを作る可能性に言及したことを受けて、自社株買いが減るリスクが警戒され、後場寄りから下げ幅を拡大。330円安の2万8,309円まで急落。大引けの日経平均は207円安の2万8,432円。売買代金は2兆3,251億円。TOPIXは4ポイント安の1,973ポイント。
新興市場も下落。JASDAQではアミタやランドネット、シーズメンが大幅安となったが、メタバース領域進出のANAPは大幅続伸を継続。マザーズ総合指数は4日続落で年初来安値を更新し、昨年8月3日以来の1000ポイント割れ。フレクトやサイエンスアーツ、エネチェンジが大幅安となり、セルソースは今期予想の伸び率鈍化でストップ安となった。一方で、ステムリムは導出先が第2相臨床試験で主要評価項目を達成したことでストップ高。INCは5日ぶりに反発。
チャート上では、上下にヒゲをっ伴う陰線。5日移動平均線(2万8,619円)を割り込み軟調地合いが顕著に。200日移動平均線(2万8,869円)との乖離が広がってしまった。
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【どうなる!?焦点のFOMC 今週は18カ国“金融会合ウィーク” 無難な通過で年末高か】
日本証券新聞12月15日(水)紙面1面TOP記事掲載
米金利上昇局面12連勝中 FRB資産圧縮開始時期には注意も
14日の日経平均は一時330.82円安。13日の米国株安やオミクロン型による英国での死亡者確認に加え、昼休み中には自社株買い規制絡みの岸田首相発言も飛び出したが、市場を覆う見送りムードの背景には、“年内最後のビッグイベント”米国FOMC(連邦公開市場委員会)控えである点も挙げられよう。今週は文字通りの「中央銀行金融会合ウィーク」。日米欧ばかりでなく、14日のハンガリー、ウガンダ、パキスタン、チリを皮切りに実に18カ国で開催予定だが、14~15日のFOMCが最注目であることは言うまでもない。
FOMCが目先的な相場の転機となるケースは少なくない。開催直後に矢印を付した日経平均チャートも示す通りだ。市場注視のイベントであれば、通過したこと自体が1つの材料となり、期待感で上げていても、警戒感から下げていても、出尽くし感で逆の目に出やすいとも言えようか。
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今日の市況概況
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12月14日(火)☆[概況/大引け]
衆院予算委員会で自社株買い規制の質問が出て、岸田首相がガイドラインの可能性に言及したため、後場は下げ幅拡大
大引けの日経平均は207円安の2万8,432円、TOPIXは4ポイント安の1,973ポイント。東証1部の値上がり銘柄数は766、値下がり銘柄数は1,317。出来高は9億8,594万株、売買代金は2兆3,251億円。
衆院予算委員会で、株価引き上げのために利益を自社株買いに充てる企業行動を規制する必要性に関する質問に対して、岸田首相が画一的に規制することには慎重な姿勢を見せたが、ガイドラインの可能性に言及したため、後場の日経平均は下げ幅を拡大した。
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