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コラム2021年12月20日

【本日のマーケット】12月20日(月)

12月20(月)のマーケット                                                                   

前週末の米国株式市場で主要3指数は続落。株価指数先物などで日本でのSQ(特別清算指数)に当たる「クアドルプル・ウィッチング」が実施され、NYダウは一時613ドル安となった。FRBのウォラー理事は17日の講演で、FOMCは早ければ来年3月15~16日の会合で利上げ開始を決定する可能性があるとの見解を示したことも警戒された。長短金利差縮小で利ザヤ縮小が警戒され、バンク・オブ・アメリカやJPモルガン・チェースが売られた。一方、AMCエンターテインメントが買われた。NYダウは532ドル(1.48%)安の35,365ドル。ナスダックは小幅安。エヌビディアと電気自動車のリビアンが売られたが、ブロードコムとモデルナは買われた。NASDAQ総合指数は前日比10ポイント(0.07%)安の15,169ポイント。S&P500指数は前日比48ポイント(1.03%)安の4,620。

週明けの東京市場は、先週末のNY市場の続落を受けて続落スタート。欧米で新型コロナウイルスの感染者数が大きく増えており、行動規制などによる影響も危惧された。10時30分過ぎから下げ足を速め、後場には2万8,000円割れとなった。中国人民銀行が1年8カ月ぶりの利下げを実施し、最優遇貸出金利の1年物を3.85%から3.8%に引き下げたが中国経済の厳しさが警戒され、下げ幅を拡大。薄商いの中、先物主導で下落となり、安値圏での推移となった。大引けの日経平均は607円安の2万7,937円と大幅続落。売買代金は2兆4,541億円。TOPIXは43ポイント安の1,941ポイント。

新興市場も続落。JASDAQでは、ケイブが台湾子会社がライブ配信アプリの開発を中止したことで急落し、KeyHは株主優待制度の休止を発表したことで売られた。アミタは大幅反落。一方、政府が重要インフラにサイバー防衛義務付けでセキュアヴェイルが高い。マザーズ総合指数は連日で年初来安値を更新。マザーズではサイエンスアーツが大幅反落となり、デコルテやBirdmanが安い。対してバルミューダは株主優待制度導入を発表したことで買われた。

チャート上では、大きくギャップダウンとなり大陰線を引いた。5日移動平均線(2万8,488円)も大きく割り込み、下値模索の展開に。

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FOMC起点の動揺、先を読む フィデリティ投信 重見吉徳マクロストラテジストに聞く
日本証券新聞12月21日(火)紙面1面TOP記事掲載

テーパリングより「財務省一般口座」 利上げは大丈夫

米FOMC(連邦公開市場委員会)を起点に、日経平均が連日500円幅で動く波高い展開に移行。16日606.60円高、17日520.64円安に続いて、20日も607.87円安と、6日以来の安値水準を付けてきた。中国利下げ発表が逆に中国景気の弱さを意識させるなど、足元のセンチメントは悪化傾向にある。FOMCを経て明確化した来春の米国金融緩和の終焉が、この先バブル崩壊的な状況を招く懸念はあるのか…。国際金融情勢を踏まえた的確なマーケット分析に定評を持つのがフィデリティ投信の重見吉徳マクロストラテジスト(写真)だ。話を聞いたのはFOMC発表直前の15日午後だが、独自の視点は大いに参考になる。

――米FRB(連邦準備制度理事会)はテーパリング(量的緩和縮小)が加速し、来年3月で資産買い入れ終了となる。

「ここ10数年、FRBの保有総資産の増加が止まったタイミングで欧州債務危機やチャイナ・ショックなどの相場イベントが生じた経緯がある。直接の因果関係はないが、FRBの支援が得られないと相場の変動率が高まりやすいようだ」

――来春の資産買い入れ停止は要注意か。

「実は、もっと重要な要素がある。社会保障支出などを賄う財務省の『一般口座残高』推移だ。債務上限問題から国債発行が滞ったため、年初から1兆ドル以上減少して底をつきかけていたが、上限引き上げが決まり、今後は増加に向かう」

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今日の市況概況
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12月20日(月)☆[概況/大引け]

中国が利下げしたが上海株への買いが続かず続落となり、日経平均は下げ幅拡大

大引けの日経平均は607円安の2万7,937円、TOPIXは43ポイント安の1,941ポイント。東証1部の値上がり銘柄数は115、値下がり銘柄数は2,051。出来高は11億4,233万株、売買代金は2兆4,541億円。
中国人民銀行が最優遇貸出金利の1年物を3.85%から3.8%に引き下げた。1年8カ月ぶりの利下げに対して、上海株の反応は限定的で、オミクロン株へ警戒や米中対立激化懸念により上海株が続落となったため、日経平均も下げ幅を拡大した。

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