1月6日(木)のマーケット
1月5日の米国株式市場でNYダウは反落。ADP全米雇用報告で12月の民間部門雇用者数が80万7千人増加し、市場予想の40万人増を上回ったことで続伸して始まったが、12月14~15日に開催されたFOMCの議事要旨が公表されたことを受けて、下落に転じた。NYダウは392ドル(1.07%)安の36,407ドル。ナスダックは序盤から続落で始まり、下げ幅を拡大し、テスラやアップル、エヌビディア、マイクロソフトなど主力株が売られた。NASDAQ総合指数は前日比522ポイント(3.34%)安の15,100ポイント。S&P500指数は前日比92ポイント(1.94%)安の4,700。
本日の東京市場は、米国市場の大幅下落を受けて大幅反落でのスタート。昨年12月の米FOMC議事要旨が公表され、早いペースの利上げやバランスシートの規模縮小の開始が警戒されて米国株が大幅下落。特に高PERのハイテク銘柄が多いNASDAQ指数が3%超の急落となり、東京市場もグロース株の下げが大きく下値模索の展開となった。日経平均は2万9,000円を割り込み、時間の経過と共に下げ幅を拡大。全面安のなか前引け時点では610円安となったが、後場からはさらに下げ幅を拡げ、結局安値引けとなった。大引けの日経平均は844円安の2万8,487円と新年の好スタートを打ち消す大幅反落。売買代金は3兆999億円と連日の3兆円超え。TOPIXは42ポイント安の1,997ポイントと、2,000ポイント割れ。
新興市場は続落。JASDAQではフェローテックや3Dマトリックス、ウエストHD、田中化研、出前館が売られた。こうした中で太洋物産は株主の敷島ファームが取締役5名選任の件で臨時株主総会の招集を請求し大幅高となった。マザーズ指数の下落幅は4.9%となり、下げ止まりの兆しが見えず下値模索の状況。FRONTEOやメルカリ、日本電解、SOSEIが売られ、直近新規公開株のエフコードが大幅続落。一方、サイエンスアーツは10日ぶりに反発しストップ高。JMCは5日続伸。
チャート上では、ギャップダウンから大陰線を引き安値引け。各種移動平均線も下に突き抜け、目先は調整色が強まった。
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注目記事 Pick up
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【「1月高習性」銘柄を探せ】
日本証券新聞1月7日(金)紙面1面TOP記事掲載
季節習性侮り難し 年初急落も例年の傾向!?
年明け早々の波乱局面となったが、近年については、年初急落自体はさほど珍しいことではない。昨年は、最初の2日間の日経平均が計971.82円安、2年前は発会当日451.76円安。3年前も同じく452.81円安だった。年末まで売り控えていた含み益の大きい銘柄を年明けとともに売ってくる、といった節税行動なども指摘されるところだ。
ただし、それとは別に…。大和証券の木野内栄治氏によると、1990年の日経平均、94年の香港ハンセン指数、2000年のシンガポールST指数のように年末年始を挟んで急騰から急落に転じるバブル崩壊めいたパターンも時折見かけられるので、年末年始に最高値に弾んだ米国株あたりは一応注意も必要になりそう。
こうした季節習性は意外と軽視できず、それは個別ベースにも当てはまりそうだ。本紙ではここ数カ月、「○月高習性銘柄」を取り上げてきた。過去の当該月で上昇率の高かった銘柄だ。
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今日の市況概況
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1月6日(木)☆[概況/大引け]
日経平均は844円安の2万8,487円と安値引け。米国でQT(量的引き締め)前倒し観測が強まったことを警戒
大引けの日経平均は844円安の2万8,487円、TOPIXは42ポイント安の1,997ポイント。東証1部の値上がり銘柄数は138、値下がり銘柄数は2,012。出来高は12億1,064万株、売買代金は3兆999億円。
米国で12月に開催されたFOMC(連邦公開市場委員会)の議事要旨が公開され、従来よりも早期、もしくは早いペースで利上げが実施される可能性があることや一部ではバランスシートの規模縮小の開始の可能性の意見も出ていたことが判明した。
これを受け、QT(量的引き締め)前倒し観測が強まり、ナスダックが大幅安となったため、日経平均も厳しい下げに見舞われ安値引けとなった。
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