3月1日(火)のマーケット
2月28日の米国株式市場でNYダウは3日ぶりに反落。欧米がロシアの銀行を国際決済網の国際銀行間通信協会(SWIFT)から排除することで、世界経済の悪化が警戒された。JPモルガンやバンク・オブ・アメリカなどの金融株が売られ、マスターカードも安い。一方、軍需産業のロッキード・マーチンとレイセオンは買われた。NYダウは166ドル(0.49%)安の33,892ドル。ナスダックは3日続伸。テスラやアップスタート、サイバー攻撃対策のパロアルトネットワークスが上昇。NASDAQ総合指数は前日比56ポイント(0.41%)高の13,751ポイント。S&P500指数は前日比10ポイント(0.24%)安の4,373。
本日の東京市場は、米国でナスダックが3日続伸となったことを受けて上昇でのスタート。昨日開催されたロシアとウクライナの停戦協議は双方が提案を持ち帰る形となった。第2回目も開催されるが、停戦協議中もロシアによる攻撃は続いていたため、即時停戦は望めない状況との見方が多く聞かれた。日経平均株価は高寄り後も徐々に上げ幅を拡げ、10時30分過ぎに486円高の2万7,013円まで上昇。節目の2万7,000円回復となる場面も見られた。後場は膠着感が強くなり、上値を抑えらる格好となった。大引けの日経平均は317円高の2万6,844円と3日続伸。売買代金は3兆344億円と連日で3兆円乗せ。TOPIXは10ポイント高の1,897ポイント。
新興市場も共に3日続伸。JASDAQでもセキュリティ関連のセキュアヴェイルとアズジェントが買われた。芝浦電子はいちよし経済研が格上げ。対して、シンバイオ製薬は反落。マザーズ指数は7%弱の大幅上昇。トヨタの系列部品会社がサイバー攻撃を受けトヨタの国内全工場が操業停止となったため、セキュリティ対策のサイバーセキュリティクラウドがストップ高となり、FFRIセキュリティも急騰。サンバイオやアスカネットが大幅高。一方で、BeeXは反落。
チャート上では2万7,000円をクリアし、25日移動平均線(2万7,026円)目前まで接近。上ヒゲを引いて押し戻される形となり、上値の重さを感じさせる形状となった。
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注目記事 Pick up
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【なぜ「開戦」で買いなのか? “銃声”の当たり屋 マネックス証券 広木隆チーフ・ストラテジストに聞く】
日本証券新聞3月2日(水)紙面1面TOP記事掲載
WTI原油の動きが今後のグローバル経済を示唆
日経平均は3週ぶりの3日続伸で2万7,000円台に突っ掛けてきた。ロシアがウクライナ侵攻を開始した2月24日のザラバ安値「2万5,775.64円」でひとまず底を入れた格好。すっかり有名になった相場格言「銃声が鳴ったら株を買え」を地で行く展開だ。そして、22日付のマーケット展望レポートでこの格言を引用し、「仮にロシアがウクライナに侵攻してマーケットが急落するようなら絶好の買い場だ」としていたのが、マネックス証券の広木隆チーフ・ストラテジスト(写真)。“当たり屋”広木氏にその背景や今後の見通しなどを聞いた。
――見事的中だが、なぜそう読んだのか。
「『噂で買って事実で売る』のちょうど逆だ。マーケットは『分からないこと』をリスクととらえる。侵攻があるのか、ないのか、不透明のモヤモヤで売られてきたが、分かってしまえばリスクではなくなる。それに、近代戦は長引かない。古くは1991年、多国籍軍によるイラク空爆の際がそうだった。そもそも戦力が互角の国同士なら戦争にならない。ロシアとウクライナには圧倒的な力量差がある。既に首都・キエフがロシア軍に包囲され、陥落も時間の問題となっている」
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今日の市況概況
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3月1日(火)☆[概況/大引け]
3日続伸。商船三井は株式分割発表を歓迎。マネックスがストップ高。サハリン関連の三井物産と石油資源開発は下落
大引けの日経平均は317円高の2万6,844円、TOPIXは10ポイント高の1,897ポイント。東証1部の値上がり銘柄数は1,170、値下がり銘柄数は937。出来高は12億4,716万株、売買代金は3兆344億円。
制裁措置に対するロシアからの報復措置が警戒される中、欧州委員会のエネルギー担当委員がこの冬は乗り切ることができると述べたことが支援材料となった。
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