3月7日(月)のマーケット
先週末3月4日の米国株式市場は続落。2月の雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比67万8千人増と、市場予想の40万人増を大幅に上回ったが、週末の間のウクライナ情勢が警戒され、リスクオフの機運が高まった。NY証券取引所では、決済ソフトウエアのブロックやデータプラットフォームのスノーフレークが売られ、ボーイングも安い。安全資産で米国債が買われたため、長期金利が低下したことで、バンク・オブ・アメリカも下落。一方、石油関連のオキシデンシャル・ペトロリウムは大幅高となった。NYダウは179ドル(0.53%)安の33,614ドル。ナスダックも下落。AMDやエヌビディアが売られ、融資プラットフォームプロバイダのアップスタートが大きく売られた。NASDAQ総合指数は前日比224ポイント(1.66%)安の13,313ポイント。S&P500指数は前日比34ポイント(0.79%)安の4,328。
週明けの東京市場は、ギャップダウンで大きく下落してのスタート。米国のブリンケン国務長官が6日、欧州の同盟国と協調して、ロシア産の原油の輸入禁止を検討していると明らかにしたことで、原油価格が急騰。ロンドン市場で取り引きされている北海産のブレント原油の先物価格が13年8か月ぶりに1バレル=139ドル台まで上昇。ニューヨークWTI原油先物も、1バレル=130ドル台と急騰を受け、東証はほぼ全面安の展開。日経平均は一時979円安の2万5,006円と、節目の2万5,000円割れ目前まで下落となった。日銀のETF買いは701億円入った。大引けの日経平均は764円安の2万5,221円。売買代金は3兆7,199億円。TOPIXは50ポイント安の1,794ポイント。
新興市場も共に4日続落。JASDAQではMipoxやイメージワン、フェローテックが大幅安。対して、金価格高騰で第一商品とアサカ理研は大幅続伸。資源リサイクルのアミタが急反発。マザーズではサイバーセキュリティクラウドが反落し、メルカリやサイエンスアーツが安い。コアコンセプト・テクノロジーは9日ぶりに反落。一方で、サイバー攻撃対策関連のGRCSは7日続伸。新たな行動分析開発のログリーは大幅続伸。
チャート上では、大きくギャップダウンで下ヒゲを伴う陰線。レンジを下抜けとなりボリンジャーバンドの-3σ(2万5,164円)近辺まで下落となった。自律反発を見せることが出来るか試される水準。
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注目記事 Pick up
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【「原油130ドル」の衝撃 大和証券 壁谷洋和チーフグローバルストラテジストに聞く】
日本証券新聞3月8日(火)紙面1面TOP記事掲載
金・銅・小麦…最高値ラッシュ&日経平均一時979円安
7日の日経平均は一時979.21円安。2020年11月以来の2万5,000円割れ目前に迫る場面があった(あと6.26円)。ロシアによるウクライナ侵攻を起点としたリスク・オフの流れで、株式売りと実物資産(国際商品)の先物買いに拍車が掛かった。7日の時間外市場では、銅・アルミに加えてパラジウムも10カ月ぶり最高値。ニッケルが14年ぶり高値で、金は1年半ぶり2,000ドル台。なかでも話題は一気に1バレル=130ドル台を付けたニューヨークWTI原油だろう(2月末95.72ドル、昨年末は72.86ドル)。「原油」といったらこの人。シェール革命草創期の08~12年に資源株アナリストとして米国赴任し、その後も(コロナ前までは)毎年、テキサスなど主産地に出向いて取材していた大和証券の壁谷洋和チーフグローバルストラテジスト(写真)だ。隔週金曜日付本紙連載(次回は18日付)でもおなじみの壁谷氏に話を聞いた。
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今日の市況概況
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3月7日(月)☆[概況/大引け]
欧米がロシア産原油輸入禁止検討で一時2万5,000円割れ寸前。石油関連と商社、肥料関連は高い
大引けの日経平均は764円安の2万5,221円、TOPIXは50ポイント安の1,794ポイント。東証1部の値上がり銘柄数は225、値下がり銘柄数は1,920。出来高は17億5,053万株、売買代金は3兆7,199億円。
米欧がロシア産の原油の輸入禁止を検討していることを受け、原油先物が140ドルに迫り、オイルショック再来懸念から日経平均は一時2万5,000円割れ寸前となった。
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