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コラム2022年3月8日

【本日のマーケット】3月8日(火)

3月8(火)のマーケット                                                                   

3月7日の米国株式市場は3日続落で大幅安。欧米のロシア産原油禁輸検討を受け、NY原油先物は一時130.50ドル(12.8%高)となったが、ドイツのショルツ首相がロシアからのエネルギー輸入を当面継続し、ロシアに代わるエネルギー開発は一朝一夕にできないという声明を出したため、終値は3.72ドル(3.2%)高の119.40ドルと上げ幅を縮めた。だが、ロシアとウクライナの3回目の停戦交渉で進展がなかったため、NYダウは今年最大の下げ幅となった。ロシア国債のデフォルトリスクが警戒され、バンク・オブ・アメリカなどの金融株が売られ、ロシアでの決済事業を停止したマスターカードの下げも大きい。石油会社のシェブロンとエクソン・モービルは上昇。NYダウは797ドル(2.37%)安の32,817ドル。ナスダックも大幅下落。テスラやアマゾン、エヌビディア、メタプラットフォームズが下落。NASDAQ総合指数は前日比482ポイント(3.62%)安の12,830ポイント。S&P500指数は前日比127ポイント(2.95%)安の4,201。

本日の東京市場は、NYダウが今年最大の下げ幅となったことを受け3日続落でのスタート。全面安の展開となり、日経平均は寄付きから2万5,000円を割り込んだ。売り一巡後は買戻しが入り、2万5,000円台を回復して一時はプラス圏となる場面も見られた。ドイツのショルツ首相がロシアからのエネルギー輸入を当面継続すると表明したことで、原油先物が下落したことが好感された。後場からは下げ幅を拡大し、大引けにかけて売りが継続した。OPECの事務局長はロシア産原油の供給が途絶えた場合、世界にこれを埋め合わせる十分な余剰能力はないと述べ、再び原油価格の高騰が警戒された。大引けの日経平均は430円安の2万4,790円と3日続落で、2020年11月以来の2万5,000円割れ。売買代金は4兆768億円と大商い。TOPIXは34ポイント安の1,759ポイント。

新興市場は5日続落。JASDAQではセリアが2月の全社売上が8カ月ぶりの減収となり売られた。アサカ理研が大幅反落。対して、ワットマンは増配と株式分割を発表し大幅高となった。マザーズではサンバイオは販売承認申請を発表したことで朝方は買われたが、買いが続かず続落。GRCSは8日ぶりに反落。一方で、アスカネットは業績上方修正で急反発。フリークアウトは三菱UFJモルガンによる目標株価引き上げを好感。

チャート上では長い上ヒゲを引く陰線。売り圧力の強さを感じさせる。引き続き拡散方向のボリンジャーバンドの-3σ(2万4,693円)近辺に位置。直近3日間で1,786円安と、売られ過ぎ水準なだけに自律反発も想定される。

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注目記事 Pick up
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原油高時代の物色戦略とは
日本証券新聞3月9日(水)紙面1面TOP記事掲載

野村が「3つのシナリオ」提示 トヨタ急落は過剰反応か!?

前夜の米株安(ニューヨークダウ2.4%安、NASDAQ3.6%安)を受けた8日の日経平均は430.46円安と2020年11月以来の2万5,000円割れ。既に7日時点で2.9%安していたほか、発火点となった原油相場がひとまず沈静化したことで朝安後は下げ渋る場面もあったが、後場売り直された。1バレル=130ドル乗せが話題を呼んだWTI原油が長い上ヒゲを伸ばして120ドル近辺まで押し戻されたため、前場中は「いったん出尽くしか」との安堵(あんど)の声も聞かれたが…。

日経平均は8日まで3日間で1,786.32円安(6.7%安)となり、PERも約12倍まで低下した(7日時点で12.19倍)。ひとまず、パニック的な売りが一巡すれば、一定のリバウンドがあっても不思議はないはず。ただし、押し戻されたと言ってもWTI原油は依然120ドル絡みだ。大和証券の7日付エコノミストレポートは「1バレル120ドル、ドル円レートが115円で安定した場合、暦年ベースの交易利得は約13兆9,000億円減少」と試算。「製造業の大幅減益は不可避か」とした。

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今日の市況概況
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3月8日(火)☆[概況/大引け]

原油が再び上昇し、後場は下げ基調。石油や鉄鋼、海運が下落率上位。木材関連は上昇

大引けの日経平均は430円安の2万4,790円、TOPIXは34ポイント安の1,759ポイント。東証1部の値上がり銘柄数は346、値下がり銘柄数は1,788。出来高は18億7,340万株、売買代金は4兆768億円。
ドイツの首相がロシアからのエネルギー輸入を当面継続すると表明したことで、原油が反落し、INPEXと住友鉱山といった資源関連や三菱商事などの商社も反落した。
原油安を受けて、前場の日経平均は小幅高となった場面もあった。

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