3月17日(木)のマーケット
3月16日の米国株式市場は大幅続伸。中国の劉鶴副首相が資本市場の問題を検討する会合で、中国企業の海外上場を支持する方針を示し、関連当局が「市場に有利な政策」を積極的に打ち出すべきだと強調したことを受けて、香港市場が急反発したため、NYダウも高く始まった。その後、FOMCでは0.25%の利上げを決定した。FOMCメンバーによる金利予測では年末の金利を1.75%~2%と予測。FOMCは今年あと6回開催されるので、全てで利上げが実施されることが示唆されたことを受け、NYダウは一時下落に転じた。しかし、パウエルFRB議長が会見で、リセッション(景気後退)の確率は「特に高まっていない」と述べたことが好感され、再び上昇に転じた。NY証券取引所ではブロックやスノーフレーク、ボーイングやショッピファイが買われた。ロッキード・マーチンや石油関連のオキシデンシャル・ペトロリウムは下落。NYダウは518ドル(1.55%)高の34,063ドル。ナスダックも大幅上昇。テスラやエヌビディアやAMD、メタプラットフォームズが高い。NASDAQ総合指数は前日比487ポイント(3.77%)高の13,436ポイント。S&P500指数は前日比95ポイント(2.24%)高の4,357。
本日の東京市場は、米国株高が好感され連日のギャップアップでのスタート。米国の利上げ加速見通しでドルが買われ、円相場が一時119円台となったことで、輸出関連が買われたことも寄与した。SOX指数(半導体株指数)が5%の大幅上昇となったことを受けて、値がさ半導体関連株が買い戻され指数を大きく牽引。ロシアのラブロフ外相が16日に、ウクライナとの停戦協議について「ウクライナの中立性に関する具体的な議論が進んでいて、合意が近い」と述べたことも支援材料となった。全面高の展開となり、日経平均は一時940円高の2万6,702円まで上げ幅を拡大。昨日同様に、終日高値圏での推移。香港ハンセン指数も連日の急騰で7%超の上昇。大引けの日経平均は890円高の2万6,652円と4日続伸。売買代金は3兆5,544億円。TOPIXは45ポイント高の1,899ポイント。
新興市場も続伸。JASDAQは4日続伸。フェローテックが中国子会社の新工場建設計画で高い。ANAPは企業の洋服や小物をメタバース空間で利用可能な形にデジタル変換するサービスを開始したことで買われた。マザーズは4.7%の上昇。メルカリやグローバルウェイが買われ、アシロは第1四半期好決算で、法律事務所の紹介・相談サイトのブランド名を「ベンナビ」に変更することでストップ高となった。一方、Pアンチエイジは3日続落
チャート上では、連日でギャップアップとなり大陽線を形成。今年に入ってから頭を抑えていた25日移動平均線(2万6,312円)を一気に飛び越えた。明日以降、この流れが継続するか注目される。
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注目記事 Pick up
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【グロース株席巻 日経平均890円高】
日本証券新聞3月18日(金)紙面1面TOP記事掲載
大和証券のクオンツアナリストが銘柄選定
17日の日経平均は890.88円高。懸案の米FOMC(連邦公開市場委員会)を通過し(「壁谷洋和のグローバル・ウォッチ」参照)、ウクライナ停戦交渉の前進が観測されたことも背景だ。なかでも目立ったのがグロース(成長)株の上げっぷり。日経平均採用値がさ株で、ファーストリテ、東エレク、SBG、ダイキン、ファナックの上昇寄与度は5銘柄合計386円強と全体の半分近くを占め、グロースの代表格・レーザーテックは一時11.6%高だ。
年明け以降、グロース株のアンダーパフォームとバリュー(割安株)株のオーバーパフォームが際立っていたが、反転したのか…。17日朝方、「成長性・収益性の高い銘柄の買い戻しに期待」と題するレポートを発行したのが大和証券の鈴木政博シニアクオンツアナリストだ。鈴木氏は基本的に「米インフレがマイルド化するまでバリュー株相場が続く」としつつも、かねて今回のFOMC後か、3月期末配当落ち日前後が「短期的なグロース株見直しのタイミングになる」と指摘してきた。足元の展開は予想的中の格好となっている。
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今日の市況概況
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3月17日(木)☆[概況/大引け]
日経平均は890円高。ウクラナイがロシア軟化と述べたことやFOMC通過後の米国株高に加えて香港株大幅続伸を好感
大引けの日経平均は890円高の2万6,652円、TOPIXは45ポイント高の1,899ポイント。東証1部の値上がり銘柄数は1,872、値下がり銘柄数は250。出来高は14億7,419万株、売買代金は3兆5,544億円。
日経平均は大幅高。
ウクライナ代表団の大統領府顧問が16日に「ロシアの立場は大きく軟化した。近日中に停戦に至ると確信している」と述べた。
その他、FOMC通過後の米国株が上昇したことや、中国の政策期待で香港株が大幅続伸となったことも好感された。
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