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コラム2022年4月8日

【本日のマーケット】4月8日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

4月8日(金)のマーケット                                                                   

4月7日の米国株式市場は小反発。金融引き締めが警戒され中盤までは続落となっていたが、ファイザーやブリストル・マイヤーズ・スクイブ、メルクやP&Gなどのディフェンシブ株に買いが入った。ヒューレット・パッカードは、ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイが11.4%を保有していることが判明し上昇。対して、ツイッターやブロック、フォードは安い。 NYダウは前日比87ドル(0.25%)高の34,584ドル。ナスダックではコストコは3月既存店売り上げ高が17.2%増で買われた。ネットフリックスやアップスタートは下落。NASDAQ総合指数は前日比8ポイント(0.06%)高の13,897ポイント。S&P500指数は前日比19ポイント(0.43%)高の4,500。

本日の東京市場は、米国市場の上昇を受けて反発スタート。寄付き直後には296円高まで上昇する場面も見られたが、先物に断続的に売りが入り、124円安の2万6,764円まで売られた。後場からは徐々に下げ幅を縮め、引けにかけては再びプラス圏に浮上。大引けでやや上げ幅を広げた。プライム市場では、SHIFTは好決算で急騰し、NTTはTOPIXの浮動株比率見直しで買われた。オンライン診療の規制緩和が期待されエムスリーやメドピアが上昇。ニコンは自社株買い発表を好感。一方、トヨタは豪裁判所がディーゼル車向けDPFを欠陥認定したため下落。セブン&アイは決算がアナリスト予想を下回ったことで売られた。三菱商事など商社株が安い。大引けの日経平均は97円高の2万6,985円と3日ぶりに反発。東証プライム市場の売買代金は3兆1,093億円。TOPIXは3ポイント高の1,869ポイント。

スタンダード市場では、前日の新規公開時に買われたエフビー介護は反落。MHグループも反落。バイク王とセレスポは続落となり、出前館は3日続落。名村造船は反発し、U.S.M.Hは今期の2ケタ増益予想で買われた。超低位株のピクセルが大幅高となった。

グロース市場では、ケアネットはいちよし経済研が新規「A」と発表しストップ高。ココナラもGS証券の新規「買い」でストップ高。フリークアウトが年初来高値。直近新規公開のセカンドサイトは続落。ウエルスナビが続落となり、日本電解は反落となった。

日足チャート上では、25日移動平均線(2万6,777円)上で下げ止まった形。来週は75日移動平均線までの戻りが出来るか試される。週足では26週移動平均線で跳ね返され、13週移動平均線を割り込んでの陰線となった。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。先週から明らかになった経済統計では強弱感がはっきりと分かれました。中国の3月PMIは分岐点とされる「50」の大台を割り込み、日銀短観では大企業・製造業の業況判断DIが7四半期ぶりにマイナスに転じました。IMFは今年の日本の成長率をそれまでの3.3%成長から2.4%に引き下げています。

内閣府による2月の景気動向指数でも、景気一致指数は95.5(▲0.1)と2か月連続でマイナスを記録しました。エネルギーと原材料価格の高騰、半導体など部品調達の遅れ、ウクライナ戦争の不透明さが多分に影響しています。

そこにコロナウィルスの感染拡大が重なります。中国最大の都市・上海で感染者数が急拡大しており、期限のない外出規制が導入されています。日本でもオミクロン変異種の感染増が減らず、すでに第7波に突入したとの見方も浮上しています。

株式市場は慎重な見方が増えつつあります。今週は久しぶりにディフェンシブ銘柄がそろって上昇するという動きが見られました。折しも2月決算の小売企業を中心に業績発表が相次ぐ時期を迎えています。市場参加者の誰もが決算動向を気にしています。

こうなると決算内容の良し悪しを確認してからでも遅くはありません。この局面では少し慎重なスタンスで臨む必要がありそうです。

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【ウクライナ侵攻 企業の過半数が悲鳴
日本証券新聞4月11日(月)紙面1面TOP記事掲載 

石油、運送、金属などに悪影響広がる

ロシアのウクライナ侵攻で、原油、天然ガス、穀物などの不足が懸念され、国内企業の過半数が業績に悪影響が出ると見込んでいることが7日、帝国データバンクの調査で明らかになった。企業からは「コロナ禍で仕入れコストが上がっているところに、燃料、穀物価格上昇の追い打ちがかなりの速度で来ている」などと悲鳴が上がっている。

それによると「既にマイナスの影響がある」が21.9%、「今後、マイナスの影響がある」が28・3%で、5割以上の企業が悪影響が出るとしていた。「分からない」も20.7%あり、今後、悪影響が増える懸念もある。「影響はない」は28.1%だった。

・・・続きは紙面・Digital版で!

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今日の市況概況
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4月8日(金)☆[概況/大引け] 

大引けにかけて若干堅調となった。SHIFTやNTT、オンライン診療関連が買われ、トヨタとセブン&アイ、商社は売られた

大引けの日経平均は97円高の2万6,985円、TOPIXは3ポイント高の1,896ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は959、下落銘柄数は824。出来高は12億7,096万株、売買代金は3兆1,093億円。
オプションSQ(特別清算指数)算出に絡んだ思惑的な買いにより高寄りしたが、買い一巡後は伸び悩み、前場後半は下落した。
後場は前日終値を挟んだ展開だったが、大引けにかけて若干堅調となった。

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