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コラム2022年8月23日

【本日のマーケット】8月23日(火)

8月23 (火)のマーケット                                                                   

8月22日の米国株式市場は続落。ロシア国営の天然ガス会社ガスプロムは前週末、欧州に天然ガスを送る主要パイプライン「ノルドストリーム1」について、8月31日から9月2日までの3日間、点検のためガス供給を停止すると発表した。メンテンナンス作業の日程が終了しても、供給が再開されないのではないかという不安から欧州株が下落。加えて、25日から27日のカンザスシティー連銀主催の経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)では、FRB高官からインフレ抑制を重視して金融引き締めに積極的な発言が多いのではないかという見方も警戒された。オキシデンシャル・ペトロリウムが反落し、バークシャーは続落。NYダウは前日比643ドル(1.91%)安の33,063ドル。ナスダックでは、テスラやアップル、エヌビディア、マイクロソフト、アマゾンなどが売られた。NASDAQ総合指数は前日比323ポイント(2.55%)安の12,381。S&P500指数は前日比90ポイント(2.14%)安の4,137。

日経平均は4日続落。欧州エネルギー危機の懸念再燃と米ジャクソンホール会議を控え、リスク・オフとなった。プライム市場では、ソフトバンクGとソニーGが売られ、日野のエンジンを商用車に使用しているトヨタも安い。一方、政府が1日当たりの入国者数の上限を9月にも2万人から5万人に引き上げる方向と報じられ、JALやオープンドア、エアトリや三越伊勢丹などのインバウンド関連に関心が向かった。INPEXや三井松島などエネルギー関連も上昇。Wスコープ反発。

スタンダード市場では、室町ケミカルが利食い売りで反落し、ワークマンは4日続落。出前館が続落。光・彩は連日の高騰。美容室向け求人情報サイトを運営しているセイファートは、婚活サービスのIBJが保有比率を引き上げストップ高。土産物の卸売のタカチホが大幅高となった。

グロース市場では、アクリートが反落し、フリーが下落。新株予約権発行のバンク・オブ・イノベは大幅続落。デジタルプラスは売買可能な「NFTデジタルギフト」の提供を開始でストップ高。プレイドとアドベンチャーは反発。美容家電のI-neは大和証券が目標株価を引き上げた。

チャート上では下ヒゲを伴う陰線。4日続落となり、この期間での下落幅は770円となった。パラボリックの陽転値(2万8,324円)で下げ止まった格好だが、ここを割り込むと25日移動平均線(2万8,127円)が意識される。

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米国株急落の発火点 どうなる物価・金融情勢 ジャクソンホール講演の注目点
日本証券新聞8月24日(水)紙面1面TOP記事掲載

ニッセイ基礎研究所 上野剛志上席エコノミストに聞く

前夜の米国株急落(ニューヨークダウ1.9%安、NASDAQ2.5%安)を受けた23日の日経平均は一時399.2円安となり、6月15日以来の4日続落。発端となったのは、25~27日のジャクソンホール会議(カンザスシティ連銀主催の経済シンポジウム)への警戒感だ。FRB(米連邦準備制度理事会)・パウエル議長が26日午前の講演でタカ派的姿勢を示すとの見方から、10年物米国債利回りが7月20日以来の3%乗せ(8月1日ボトム時は2.5%台)。これを受けた米国市場では、インテル4%安、ネットフリックス6%安、アマゾン3%安などグロース株中心に売り込まれた。間近に迫ったジャクソンホール会議の注目点は。そして、それを受けた米国株の行方は…。ニッセイ基礎研究所・上野剛志上席エコノミスト(写真)に話を聞いた。

――米国主要3指数はいずれも前週に4カ月ぶりの高値を付けるなど最近の上げが目立っていたが、一転しての急落だ。

「前回7月26~27日のFOMC(米連邦公開市場委員会)がハト派色の強い内容と受け止められた。段階的に利上げペースを鈍化させていくことが望ましいとしたためだ。市場は先行して織り込みに行き、来年前半の利下げも視野に入れる行き過ぎた動きも見られた」

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今日の市況概況
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8月23日(火)☆[概況/大引け]

欧州エネルギー危機の懸念再燃と米ジャクソンホール会議を控え、リスクオフ。入国者数上限緩和期待でインバウンド関連は高い

大引けの日経平均は341円安の2万8,452円、TOPIXは21ポイント安の1,971ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は388、下落銘柄数は1,397。出来高は9億7,431万株、売買代金は2兆3,244億円。
ロシアが欧州への天然ガスパイプラインを点検のため、8月31日から9月2日まで停止するが、対立の激しさから、その後も供給を停止するのではないかと不安視され、22日の欧州では天然ガス価格が急騰し、景気悪化リスクから欧州株が売られた。
米国では25日からの開催されるジャクソンホール会議で、インフレ抑制のため、FRB高官からタカ派的な発言が相次ぐという懸念もあり、米国株は続落となった。
世界的なリスクオフとなり、日経平均は4日続落となった。

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