9月8日(木)のマーケット
9月7日の米国株式市場は反発。地区連銀経済報告(ベージュブック)で物価について「なお高水準にあるが、9地区で上昇率がある程度緩やかになったと報告された」ため、長期金利が低下した。各国の大幅利上げが景気を冷やし、原油需要が鈍化するという見方からNY原油先物が反落したことも長期金利低下要因となり、米国株に買いが入った。NYダウは3日ぶりに反発し、NY証券取引所では3Mやバンク・オブ・アメリカ、スノーフレークなどが買われた。NYダウは前日比435ドル(1.40%)高の31,581ドル。ナスダックは8日ぶりに反発し、2%超の上昇。テスラやアマゾン、アルファベット、ネットフリックスなどが物色された。NASDAQ総合指数は前日比246ポイント(2.14%)高の11,791。S&P500指数は前日比71ポイント(1.83%)高の3,979。
NASDAQの8日ぶりの大幅反発を受けて東京市場も全面高。日経平均は2万8000円の大台を回復。プライム市場では、日本郵船やソフトバンクG、東京エレク、トヨタ、三井住友など主力株が高い。7日の水際対策緩和で空運も上昇。ロシアのプーチン大統領はタービンがあれば明日にも天然ガスの供給を再開すると西側を非難したが、天然ガス価格が低下し欧州景気不安の後退からダイキン工業も上昇。三井不動産はモルガンの投資判断を引き下げで、パーク24は東京五輪汚職事件による東京地検の家宅捜索で下落。
スタンダード市場では、クルーズがメタバース運営企業とパートナーシップ契約でストップ高。ジャパンエンジンはアンモニア燃料アンモニア輸送船の基本設計承認取得で急騰。ウィルソンWLWは「金融教育」国策関連。ユークスは業績予想を上方修正したが出尽くし感で下落した。
グロース市場では、スパイダープラスが建設現場の事業者間情報共有の特許でストップ高。ジーニーは世界トップレベルのマーケティングプラットフォームと業務提携で高騰。アンジェスはコロナワクチン開発中止で下落。新規ワクチン開発も発表したが臨床試験入りは2~3年後の観測。
チャート上では、陽の丸坊主に近い大陽線。大きくギャップアップとなり、2万8,000円の大台を回復した。200日移動平均線(2万7,458円)を飛び越え、次は25日移動平均線(2万8,258円)が意識される。
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注目記事 Pick up
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【“PER12.5倍の法則”とは!?】
日本証券新聞9月9日(金)紙面1面TOP記事掲載
崩れてなかった「円安=日本株高」と その背景
NASDAQ指数の8日ぶり反発など米国株高を受けた8日の日経平均は怒りの急反騰。634.98円高まで買われ、8月31日以来の2万8,000円台を回復した。米国における原油急落、10年債利回り低下が発端だが、NASDAQは仮に7日も安ければ開所来9位タイの続落記録となるところだっただけに、ここでの急反発は定石通りとも言える。日経平均にしても、7日時点で「6月20日安値」から「8月17日高値」までの上げ幅の半値押しラインに到達しただけに、キッカケ次第で大きく戻しても不思議のない局面にあった。
それでは今回の急伸は、単に“下落過程でのガス抜き”に終わってしまうのか。市場筋の一部では興味深い視点が語られている。
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今日の市況概況
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9月8日(木)☆[概況/大引け]
米国株反発を受け、2万8,000円を回復。広範囲に上昇
大引けの日経平均は634円高の2万8,065円、TOPIXは41ポイント高の1,957ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,704、下落銘柄数は103。出来高は12億765万株、売買代金は2兆9,818億円。
ブレイナードFRB副議長が7日の講演で、早期の政策転換を否定しつつも、過度な引き締めによるリスクに言及したため、米国株が反発し、8日の日経平均は2万8,000円を回復した。
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