10月12日(水)のマーケット
10月11日の米国株式市場でNYダウは小反発。NY連銀が発表した9月の消費者期待調査で、今後1年間の家計消費支出の伸び見通しが6%と、8月の7.8%から低下し、インフレ期待が1年先では5.4%と8月の5.7%から低下した。長期金利低下を受け、NYダウは一時405ドル高となったが、イングランド銀行のベイリー総裁が市場での介入は計画通り週末までに停止すると述べたことが警戒され、伸び悩んだ。エネルギー企業のタルガ・リソーシズを12日付でS&P500の構成銘柄に採用されることで買われた。NYダウは前日比36ドル(0.12%)高の29,239ドル。ナスダックは5日続落。中盤に小幅高となった場面があったが、戻り売りに押された。テスラやネットフリックス、ラムリサーチが安い。NASDAQ総合指数は前日比115ポイント(1.10%)安の10,426。S&P500指数は前日比23ポイント(0.65%)安の3,588。
日経平均はもみ合い。1ドル=146円台の円安を受けて、訪日客が増えるという見方からJALやANA、JR東海、資生堂などのインバウンド関連が買われた。東芝は再編で今後、買収価格などを協議することで上昇。マニーは今期利益計画がアナリスト予想を上回り急騰した。ウエルシアとツルハは医薬品の共同配送を好感。一方、半導体の需要冷え込みと米中対立の二重苦を受け、レーザーテックと東京エレクは安い。日産はロシア撤退の特損で下落。
スタンダード市場では、フェローテックと新生銀行、三ッ星とEインフィニティが続落となり、ヨウ素関連の伊勢化学が大幅反落となった。一方、C&GシステムズはNTTデータがシステム協創開始を発表し、ストップ高となった。そのほか、インバウンド関連のラオックスが買われた。
グロース市場では、ステムリムが大幅安となり、マイクロ波化学が利食い売りに押され反落した。シリコンスタジオも反落し、WACULが軟調。他方、プレイドは4日続伸となり、ANYCOLORは5日ぶりに反発。株価の調整を続けていたトランスジェニックが大幅高となった。
チャート上では上下にヒゲを伴い、実体線の短い陽線。上値は重く、下方向への窓埋めが意識されるところ。
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注目記事 Pick up
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【“社長の年齢”も株価材料!?】
日本証券新聞10月13日(木)紙面1面TOP記事掲載
後継者選びは「最後にして最大の課題」との声も
このところご難続きの日本電産(6594・P)。12日は小反発となったものの、急落後の戻りの鈍さは否めない。昨年末の時価総額10位から11日にはベスト30陥落となったが、昨年の吉本浩之氏に続いて、関潤氏と社長経験者の退社が続いたあたりがケチの付き始めか(副社長経験者なら、過去に呉文精氏、片山幹雄氏も)。
もっとも、外部から招いた後継トップ候補が結局退社に至る例は、かつてのファーストリテイリングやソフトバンクグループなどでも見られた。カリスマ系創業者の後継者選びはかくも難しいということが、最近の日本電産の急落劇によってあらためて印象付けられる格好となった。
実際、東海東京調査センターは少し前のウイークリーレポートで同社の例を挙げて、「経営者が直面する最後にして最大の課題」との特集を行っている。
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今日の市況概況
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10月12日(水)☆[概況/大引け]
もみ合い。1ドル=146円台の円安でインバウンド関連が買われたが、半導体関連の下げで相殺
大引けの日経平均は4円安の2万6,396円、TOPIXは2ポイント安の1,869ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は776、下落銘柄数は982。出来高は11億6,494万株、売買代金は2兆8,020億円。
日経平均はもみ合い。
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