12月14日(水)のマーケット
米国で12月13日に発表された11月の消費者物価指数は前年同月比7.1%と10月の7.7%から鈍化し、市場予想の7.3%上昇も下回った。FRBによる金融引き締めの長期化観測が後退したため、NYダウは朝方707ドル高となったが、13日から14日にかけて開催されているFOMCの結果が見守られ、上げ幅を縮めた。一時114ドル安となる場面もあったが、小幅続伸で取引を終えた。ホームデポやシェブロンが買われ、ユナイテッドヘルスや医薬品のイーライ・リリーなどディフェンシブ株は売られた。NYダウは前日比103ドル(0.30%)高の34,108ドル。ナスダックも朝方の買い一巡後は伸び悩んだが、前日比下落の場面はなかった。アマゾンとアルファベット、エヌビディア、ネタプラットフォームズが買われが、テスラは続落。NASDAQ総合指数は前日比113ポイント(1.01%)高の11,256。S&P500指数は前日比29ポイント(0.73%)高の4,019。
米消費者物価の伸び鈍化と日銀短観で売上高経常利益率計画の上方修正を好感。プライム市場では、レーザーテックや東京エレクなど半導体関連が高く、ユナイテッド航空がボーイング「787」大量発注で炭素繊維の東レやチタンの東邦チタニウム、ラバトリー(化粧室)のジャムコを物色。美容家電のヤーマンは好決算で大幅高。レアジョブは保育園と英語教育のISCの子会社化を材料視。一方、防衛増税に批判が多く三菱重工は反落。インバウンド関連がさえない。
スタンダード市場では、ナノファインバブル関連のポエックが連日の高騰。篠崎屋は固定資産売却益で注目された。ソフトウェアサービスとライフドリンクが年初来高値。多摩川HDは量子インターネット市場への新規参入を目指すことで高寄り後、上げ幅を縮小。クルーズとチエルは安い。
グロース市場では、マイクロ波化学が信用取引の規制解除で買われた。トラースOPは「ドン・キホーテ」にサイネージ配信のセットトップボックスの契約と配信でストップ高。DMPがストップ高でアクシージアが続伸。フロンティアIとアールプランナーは減益決算で売られた。
チャート上では、上下に短いヒゲを伴う陽線。25日移動平均線(2万7,958円)上に位置しており、FOMCで波乱がなければ目先は底堅い展開か。
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注目記事 Pick up
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【春先に再び“指数の季節”到来】
日本証券新聞12月15日(木)紙面1面TOP記事掲載
入れ替え相次ぐ 2月MSCI、3月日経平均
2023年からの変更点は数あれど…。株式市場に相応の影響を及ぼす割に現状ほぼノーマーク状態のイベントには、春先の「内外主要指数銘柄入れ替え」も挙げられていい。これまで、日経平均見直しは年に1度の9月(指数に反映されるのは10月第1営業日)で、MSCIも5月と11月の半期見直しだった(2、8月は補助的な見直し)。ところが来年からは、日経平均は3、9月の年2回。MSCIは2、5、8、11月の年4回に変更される。従来、夏から秋がメインだった“インデックスの季節”が年明け早々から訪れることになるわけだ。
グローバル運用を行う“海外投資家ご用達指数”の最近の見直しでは、11月30日引け実施のMSCI、そして、今週末16日引け実施のFTSEとも、日本株は「採用・除外なし」の無風状態となっているが、次はどうか?
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今日の市況概況
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12月14日(水)☆[概況/大引け]
日銀短観で利益率計画の上方修正を好感。ユナイテッド航空の大量発注で航空機関連が高い
大引けの日経平均は201円高の2万8,156円、TOPIXは11ポイント高の1,977ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,259、下落銘柄数は493。出来高は9億8,558万株、売買代金は2兆4,917億円。
日経平均は続伸。米国の11月の消費者物価指数の伸び率鈍化と日銀短観で売上高経常利益率計画の上方修正が好感された。利益率計画の上方修正は値上げによる採算改善が寄与している模様。
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