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コラム2023年2月3日

【本日のマーケット】2月3日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

2月3日(金)のマーケット                                                                   

2月2日の米国株式市場でNYダウは反落したが、ナスダックは3日続伸。医療保険のユナイテッドヘルスや医薬品のイーライリリーとメルクなどディフェンシブ株が売られ、クラウドデータプラットフォーム開発のスノーフレークやEコマース・プラットフォームのショッピファイといったIT関連が買われた。NYダウは前日比9ドル(0.11%)安の34,053ドル。ナスダックではフェイスブックの親会社のメタ・プラットフォームズは、スリム化や効率化などに向けた計画が好感され急騰した。NASDAQ総合指数は前日比384ポイント(3.25%)高の12,200。S&P500指数は前日比60ポイント(1.47%)高の4,179。

日経平均は3日続伸。ソニーGは通期予想上方修正で買われ、村田製作は通期予想を下方修正したが、みずほ証券が在庫循環の底入れに注目し投資判断を引き上げたため買われた。川崎汽船は増配を発表し上昇。丸紅は好決算と増配、新たな株主還元方針の発表で上場来高値。ZHDはヤフーとLINEの3社合併方針で急騰した。NTNは収益性改善を好感。一方、JALとパナソニック、コナミは業績下方修正で売られ、KDDIは減益決算で下落した。

スタンダード市場では、DNAチップ研が大幅高。三井化学との提携を評価した買いが継続。回転すしチェーンに対する迷惑行為で、防犯・監視システムのダイワ通信がストップ高。静甲は中国の電気自動車メーカーのBYDとディーラー契約を結び2日連続ストップ高。アルメディオは反落。

グロース市場では、メタバース関連のmonoAIが急騰し、監視カメラ関連のセキュアはJR東日本のカフェで来店客の行動分析の実証実験と発表し、2日連続ストップ高。GEIは日本製紙と住商の航空燃料向けバイオエタノール会社に参加でストップ高。インテMは利食い売り。

日足チャート上では、4日ぶりの陽線を引き、長い上ヒゲで2万7,600円台にタッチ。上値は重いものの、各移動平均線は上昇傾向を維持した。週足では陽線となり、26週移動平均線を上抜いた。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。2月相場が始まりました。

米国と世界経済がリセッションに陥るという年初の予想は少しずつ修正を迫られつつあるようです。IMFは今週、3か月に一度の「世界経済見通し」を発表しました。そこでは2023年の主要国と世界の成長率の見通しを4四半期ぶりに引き上げています。

新しい見通しでは世界は今年、2.7%から2.9%の成長となります。IMFは現在の世界経済の状況を「底入れ」と表現しています。物価の上昇に対する見通しがこれまでよりも弱まること、中国の経済成長がゼロコロナ政策の解除でこれまでよりも高まることが底入れの根拠です。

中国経済の復調は世界経済にとってそれだけ影響力が大きいということです。ただしそれはIMFも認めていることですが、物価上昇圧力の高まりとも直結しています。先行きはまだ予断は許されません。

現在の株式市場の性格が「業績相場」であることは疑いの余地はありませんが、しかし業績の前提となる市場規模や経営環境、為替前提がかつてなく大きな変動を余儀なくされています。大きな構造転換の始まっている企業の経営環境に目を凝らしながら、それらに対処しようとする企業経営のトレンドをしっかりとつかみとりたいものです。

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【吹き荒れるSBI旋風
日本証券新聞2月6日(月)紙面1面TOP記事掲載 

メガバンク・地銀からベンチャーまで 同盟を結ぶ企業増勢

SBIHD(8473・週足)

北尾吉孝氏が率いる金融コングロマリット、SBIHD(8473・P)との提携発表が相次いでいる。

「オンライン証券領域はシステムなどが優れるSBI証券、楽天証券の事実上2強体制」(外資系証券金融セクターアナリスト)と言われる中、メガバンクもその存在を無視できなくなり、昨年6月に三井住友FG(8316・P)がSBIHDとの包括的提携と10%出資を発表。

続いて昨年10月にみずほFG(8411・P)が楽天証券への20%出資を発表し、オンライン証券業界の天下取りを巡る争い激化を予感させたが、すかさずSBIHDは昨年11月開催の決算説明会で「2023年9月末までに国内株式手数料の完全無料化を目指す」との方針を表明し、オンライン証券を含む証券界全体を震撼させた。不動産金融事業やFX、生命保険など収益源の多角化により収益に占める売買手数料の割合が低下したことが手数料無料化に踏み切れる背景。

・・・続きは紙面・Digital版で!

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今日の市況概況
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2月3日(金)☆[概況/大引け] 

3日続伸。ソニーGと村田製作が買われ、川崎汽船と丸紅は増配で高い。ZHDが急騰

大引けの日経平均は107円高の2万7,509円、TOPIXは5ポイント高の1,970ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は608、下落銘柄数は1,139。出来高は13億9,667万株、売買代金は3兆2,174億円。
米国でハイテク株が買われた影響で、日経平均は3日続伸となり、前場は一時210円高の2万7,612円となったが、後場は100円高程度の2万7,500円近辺で膠着状態となった。

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