2月15日(水)のマーケット
2月14日の米国株式市場でNYダウは3日ぶりに反落。1月の消費者物価指数は前年同月比6.4%上昇と、12月の6.5%上昇から鈍化したが、市場予想の6.2%上昇を上回った。前月比は0.5%上昇で、前月(0.1%上昇)から伸びが加速した。市場予想とは一致。FRBによる政策金利の高止まりが警戒された。ホームセンターのホームデポが安い。コカコーラは10~12月期が減益となり売られた。米国政府が、インドのエア・インディアがボーイングの航空機を340億ドル(約4.5兆円)分、購入することで合意したと発表したため、ボーイングは上昇。エア・インディアは、欧州エアバスからも計250機を買い入れる。NYダウは前日比156ドル(0.46%)安の34,089ドル。ナスダックは4日ぶりに反発。マイクロソフトやエヌビディア、メタ・プラットフォームズが高い。NASDAQ総合指数は前日比68ポイント(0.57%)高の11,960。S&P500指数は前日比1ポイント(0.03%)安の4,136。
前日の米国で半導体株が買われた影響で日経平均は続伸して始まったが、バークシャーが台湾のTSMCを9割近く売ったと伝わり、半導体関連が売られたため日経平均も下落。米1月消費者物価を受けて、米国の利上げは6月まで続くという見方で保険株は買われたが、不動産株は下落。SMCは株式分割を発表しなかったことが失望された。一方、高配当利回りの日本製鉄は5日続伸。アウトソーシングは最高益更新予想と増配計画でストップ高。
スタンダード市場では、Jトラストが今期減益予想で大幅安となり、enishは開発中のゲームで開発が遅延と発注先の企業が発表したためストップ安となった。一方、スーパーバッグとEインフィニティは大幅高が継続し、Abalanceが再び買われた。クレステックは決算を好感。
グロース市場では、エクサウィザーズが赤字決算でストップ安となり、FRONTEOは通期赤字予想に下方修正しストップ安。ファンペップは尋常性乾癬治療の抗体誘導ペプチドの治験で、抗体価の持続的な上昇が確認されストップ高。グッドライフは大幅増益継続予想でストップ高。
チャート上では、上下にヒゲを伴う陰線。かろうじて2万7,500円を維持したが、再び、5日移動平均線(2万7,557円)を下抜けた。先週月曜日から陽線になったのは1日のみとなっており、上値を買い上がるには材料不足となっている。
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注目記事 Pick up
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【「3四半期連続増益」銘柄をピックアップ】
日本証券新聞2月16日(木)紙面1面TOP記事掲載
好決算企業 選別の新視点
決算発表シーズンも大方一巡した。主要銘柄で残るのは、いずれも12月期本決算で、16日のブリヂストン、トレンドマイクロ、17日の横浜ゴムくらいか。野村証券の13日現在での集計(1,925社=全体の89%)によると、10~12月の売上高、営業利益はそれぞれ前年比15.7%増、8.5%増(金融業種を除く)となった。意外な健闘とも言えるが、一方で、TOPIX500の3月期決算銘柄を見ると、通期営業利益見通しの増額修正が全体の17.7%なのに対して、減額修正は25.7%。素材やエレクトロニクスを中心に大企業ほど不振が目立ったようだ。
決算が出そろったところから本格的な選別が始まる。各社の集計レポートなども相次いで発行されよう。今後は決算発表直後の初期反応とは違った形での株価の織り込みも進みそうだ。野村証券が、前記とは別の14日付クオンツレポートで興味深い視点を提示していたので紹介したい。
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今日の市況概況
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2月15日(水)☆[概況/大引け]
続伸で始まったが、バークシャーがTSMC9割近く売却済み報道で半導体関連が下落し、反落。高配当利回りの日本製鉄は5日続伸
大引けの日経平均は100円安の2万7,501円、TOPIXは5ポイント安の1,987ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は624、下落銘柄数は1,127。出来高は11億8,791万株、売買代金は2兆7,304億円。
米国の1月の消費者物価指数を受けて、利上げが6月まで続くという見方が強まり、NYダウは反落したが、AI(人工知能)で膨大な演算処理が必要となることから、エヌビディアやAMDなどの半導体関連が買われ、ナスダックは続伸となった。
東京市場でも半導体関連が買われたことで、日経平均は取引開始直後に2万7,720円(前日比117円高)となったが、著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる米バークシャー・ハザウェイが、10~12月期に半導体の受託生産で世界最大手の台湾のTSMCの保有株式数を9割近く減らしていたことが報じられたため、レーザーテックや東京エレクトロンが下落し、日経平均も反落した。
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