4月5日(水)のマーケット
4月4日の米国株式市場でNYダウは5日ぶりに反落。労働省が発表した2月の雇用動態調査(JOLTS)は、求人件数が63万2千件減の993万1千件と、2021年5月以来、約2年ぶりの低水準となった。市場予想は1,040万件。労働市場が冷え込みつつある可能性が示唆された。景気悪化が警戒され景気敏感株のキャタピラーが売られ、融資焦げ付き懸念でバンク・オブ・アメリカも安い。AI関連のシースリー・エーアイが大幅安。一方、金利低下を受けて、スノーフレークやサービスナウといったIT関連は買われた。。NYダウは前日比198ドル(0.59%)安の33,402ドル。ナスダックは続落。マイクロンテクノジーやテキサスインスツルメンツといった半導体関連が売られた。アマゾンやアドビは上昇。NASDAQ総合指数は前日比63ポイント(0.52%)安の12,126。S&P500指数は前日比23ポイント(0.58%)安の4,100。
日経平均は大幅反落。米国で2月の求人件数が21年5月以来の1000万件割れ。JPモルガン・チェースのCEOが米銀危機の影響長期化を示したことも嫌気。ほぼ全面安で景気敏感株の鉄鋼や世界景気悪化懸念で商社の下げが大きく、自動車や機械も下落。海運は続伸。パナソニックは北米リチウムイオン電池工場計画に対して、欧州自動車2社が供給交渉と報じられ買われた。ダイワボウは子会社のダイワボウ情報システムに注目したみずほ証券が新規「買い」。
スタンダード市場では、ハーモニックドライブが売られ、バイク王は大幅減益決算で下落。ゼネテックは続落。シスロケは年初来安値。船舶用低速エンジンで世界シェア10%突破見通しのジャパンエンジンは大幅続伸でストップ高。大口受注のインスペックも大幅続伸。JHDがストップ高。
グロース市場では、ビジョナルやCANBAS、スマレジが売られ、エフコードやヤプリ、バリュエンスが年初来安値。オンデマンドプリントのイメージマジックは3日連続ストップ高。DELTA-Pが大幅高。直近IPO銘柄のビズメイツは下落したが、アクシスコンサルは上昇。
チャート上では、大陰線を引き3月31日に空けた窓を埋めた。5日移動平均線を割り込み、直近の短期上昇局面は一旦調整となった。目先の下値は25日移動平均線(2万7,741円)で下げ止まるかが注目される。
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注目記事 Pick up
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【「増配期待の高利回り株」を探せ】
日本証券新聞4月6日(木)紙面1面TOP記事掲載
成長性、クオリティ、財務安定性などで選別
3月30日の配当落ちから1週間となるが、依然、配当絡みの話題が絶えない。5日には、スタートしたばかりの今3月期配当を63円(前期比38円増)にすると発表した東洋建設(1890・P)が朝方14.5%高に買われた。前週末も、三井物産が今3月期から3年間のキャッシュフローに対する総還元性向を「今の33%から引き上げる方向で検討を始めた」などと報じられ、一時7.7%高となった経緯がある。需給面の新たな主役候補として個人投資家が存在感を高めるなか、「配当」への関心は一段と高まる方向にあると言っていいだろう。
大和証券は4日付で「3期連続増配した銘柄の属性に注目した投資」と題するクオンツレポートを発行した。「3期連続増配銘柄」自体に注目するのではなく、それらと同じ属性を持つ銘柄から、今後の増配候補銘柄を探す試みだ。具体的には①売上高成長率②ROA(総資産利益率)③留保利益(利益剰余金)÷自己資本④自己資本比率⑤手元流動性÷総資産を基準にした選別手法。バックテストでは「安定的に超過リターンを確保でいることも確認した」とされる。
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今日の市況概況
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4月5日(水)☆[概況/大引け]
ほぼ全面安。米2月求人件数1,000万件割れとJPモルガン・チェースCEOの株主向け書簡を嫌気。パナソニックはWSJ紙報道で上昇
大引けの日経平均は474円安の2万7,813円、TOPIXは38ポイント安の1,983ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は57、下落銘柄数は1,763。出来高は11億6,563万株、売買代金は2兆8,161億円。
日経平均は大幅安。
米国で2月の求人件数が2021年5月以来の1,000万件割れとなったことに加え、JPモルガン・チェースのダイモン最高経営責任者(CEO)が株主向けの年次メッセージで「2008年の(金融危機の)ようなものではないが、現在の危機がいつ終わるかは分からない。銀行やその他の貸し手が一段と保守的になるにつれて、金融条件が引き締まるのは明らかだ」と記したことが警戒された。
東証プライム市場はほぼ全面安で、景気敏感株の鉄鋼や世界景気悪化懸念で商社の下げが大きく、自動車や機械も下落した。
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