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コラム2023年4月7日

【本日のマーケット】4月7日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

4月7日(金)のマーケット                                                                   

4月6日の米国で週間の新規失業保険申請件数が前週比1万8千件減少し22万8千件だったが、市場予想の20万件を上回ったため、NYダウは反落して始まり、一時157ドル安となった。だが、長期金利低下に伴いハイテク株が買われたため、中盤以降はもみ合いに戻した。AI関連のシースリー・エーアイが反発し、投資持ち株会社のバークシャーが続伸となり、医薬品のイーライ・リリーは6日続伸。エクソン・モービルとセールスフォース、キャタピラーは安い。NYダウは前日比2ドル(0.01%)高の33,485ドル。ナスダックも中盤以降は反発に転じ、4日ぶりに上昇した。マイクロソフトやメタ・プラットフォームズ、アルファベットが買われ、コストコやエアビーアンドビーは売られた。NASDAQ総合指数は前日比91ポイント(0.76%)高の12,087。S&P500指数は前日比14ポイント(0.36%)高の4,105。

日経平均は、米国ハイテク株高を受けて反発して始まったが、引け後の米国で雇用統計が発表されるため、様子見姿勢が強まり、もみ合いとなった。東京エレクや三菱UFJ、OLC、海運には買いが入った。リチウムイオン電池の長寿命化技術の安永が再び物色され大幅反発。Vテクが続伸。低PBR銘柄の加藤製作やミツバ、NOKも高い。半面、セブン&アイは今期の業績見通しが鈍化で下落。山田コンサルは業績予想と配当予想を上方修正したが、株価は大幅安。

スタンダード市場では、ジャパンエンジンが再びストップ高で、赤阪鉄工は3日連続ストップ高。阪神内燃機もストップ高。住信SBIネット銀はMILIZE社と「みらいバンク」開始で反発。一方、インスペックと桜ゴムが反落。ドーンは配当増額で高寄りしたが、反落となった。

グロース市場では、ヘッドウォータースがエッジAIデバイス管理ソリューションを発表しストップ高。直近新規公開株のArentが2日連続ストップ高。不正注文検知システムのかっこは2日連続ストップ高。他方、イメージマジックは使用取引規制で大幅続落。アイビスが大幅反落。

日足チャート上では、週初は上値を試す展開で2万8,300円手前まで上昇。RSIが89と高値圏になっており、その後は急落。連日のギャップダウンで、一気に25日移動平均線を下抜けたが、2万7,500円は維持。週足では先週の陽線を長い陰線で包み込むローソク足となり、チャート形状は上値の重さを再認識させる形となった。13週・26週移動平均線をサポートラインとすることが出来るか、来週は踏ん張り処となる。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。日銀短観が週初に発表され、大企業・製造業の業況判断DIは、12月調査の「7」から「1」に▲6ポイント低下しました。5四半期連続での低下です。

マクロ経済上、景気には「水準」と「方向性」のふたつがあるとされています。社会全般で「景気がよい」という状況は、景気の「水準」を指しています。それが普通です。

しかし株式市場において、重視されるのはあくまで「方向性」です。株価の上昇・下落という観点から見れば、景気の水準が低くても(悪くても)景気の方向性さえ上向きであれば株価は上昇します。

日銀短観で示された大企業・製造業の業況判断DIが5四半期連続で低下しているということは、景気の方向性はまだ下向きとなります。したがって株価の本格的な反転はまだ少し先となるでしょう。

海外市場が不安定な動きにあることから、ここは無理をせずじっくりと構えて下値を狙ってゆくのが得策かと思います。

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注目記事 Pick up
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【敏腕FMに堺雅人さんと名探偵コナン
日本証券新聞4月10日(月)紙面1面TOP記事掲載 

スパークス・アセットが投信利用者実態調査

投資信託の敏腕ファンドマネージャー役が似合うのは堺雅人さんと名探偵コナン――。スパークス・アセット・マネジメントは、投資信託利用者の実態調査を実施。個人投資家の投信への意識が明らかになった。

調査は2月28日、3月1日、全国の投信利用者1,000人に行われた。投信の経験年数は1~3年未満が25%と最多。つみたてNISA(少額投資非課税制度)などで投信が初心者層に広がっていることの表れといえる。ただし、70歳代では10~20年未満が40%に上り、高齢者はベテランの投信投資家が多かった。資産保有額は平均1,669万円だったが、投信の経験年数が長くなるほど多くなり、経験年数10年以上では3,198万円に上る。投信の長期投資が資産を増やしていることになる。

交付目論見書での重点チェックポイントについては「購入時手数料」が最多。しかし、60歳代以上では「分配金の推移」がトップで、コストに厳しい現役世代と分配金を年金の補完に使っている高齢者で投信に期待するものが違っていた。

・・・続きは紙面・Digital版で!

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今日の市況概況
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4月7日(金)☆[概況/大引け] 

米雇用統計の発表を控え様子見姿勢。東京エレクとOLCが買われ、セブン&アイは下落

大引けの日経平均は45円高の2万7,518円、TOPIXは4ポイント高の1,965ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,146、下落銘柄数は595。出来高は8億2,049万株、売買代金は1兆9,995億円。
米国でセントルイス連銀のブラード総裁が6日、最近の債券利回り急低下が銀行セクター混乱から生じる米国経済への逆風を弱めるとの見解を示したことを受けて、ハイテク株が買われたため、7日の日経平均は反発したものの、米国雇用統計の発表前で買いが続かず、鈍化した。

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