4月11日(火)のマーケット
4月10日の米国株式市場で、NYダウは売り先行となったが、資本財に買いが入り、持ち直した。NY証券取引所では、資源開発会社のパイオニア・ナチュラル・リソーシズについて、エクソンモービルが買収する可能性の予備的協議を行ったとウォール・ストリート・ジャーナルが報じたことで上昇した。キャタピラーやディーアなど資本財が買われた。ソフトウェアのオラクルや暗号資産関連のブロックは売られた。NYダウは前日比101ドル(0.30%)高の33,586ドル。ナスダックも半導体関連に買いが入り、下げ幅を縮めたが、プラス圏には至らず。マイクロン・テクノロジーが買われ、AMDとエヌビディアも上昇した。一方、アップルは第1四半期にパソコン出荷台数が前年同期比40.5%減少したことで売られた。NASDAQ総合指数は前日比3ポイント(0.03%)安の12,084。S&P500指数は前日比4ポイント(0.10%)高の4,109。
植田日銀新総裁が緩和策を継続することを受けて、日経平均は3日続伸の始まり。ウォーレン・バフェットが追加投資検討と報じられ、上げ幅を拡大し、商社が買われた。東京エレクはJPモルガンの格上げを好感。SHIFTは上期大幅営業増益で急騰。ライフコーポは2030年度に目指す姿を発表したため大幅高となった。USEN-NEXTは上期増益決算で年初来高値。一方、トヨタと日立がもみ合いで、第一三共と武田が小幅安。ライクは減益決算で下落。
スタンダード市場では、大日光エンジがリチウムイオン電池のリユース事業で2日連続ストップ高。松尾電機はタンタルコンデンサがJAXAに認定されているため2日連続ストップ高。川崎地質はミュー粒子探査機の研究で宇宙関連という見方からストップ高。Abalanceは安い。
グロース市場では、ステムリムが営業黒字転換の見通しと再生誘導医薬のマイルストーン達成でストップ高。シリコンスタジオは第1四半期好決算でストップ高となった。アスタリスクはセルフレジ用の「人追跡モジュール」を発表しストップ高。MacbeePは増資発表で急落した。
チャート上では、長めの上ヒゲを伴う陽線。ギャップアップで、5日・25日移動平均線を飛び越え、一時は2万8,000円台回復となる場面もあった。2万8,000円台の値固めを期待したいところ。
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注目記事 Pick up
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【万博、IR、リニアで莫大な経済効果】
日本証券新聞4月12日(水)紙面1面TOP記事掲載
第一生命経済研究所 永濱利廣首席エコノミスト 高度成長期の再来なるか
2025年の大阪・関西万博を皮切りに、大阪府・市と長崎県が申請しているIR(統合型リゾート)、27年に品川~名古屋開業を目標としていたリニア中央新幹線と、今後国内では大規模なイベントや建設工事が見込まれる。第一生命経済研究所の永濱利廣首席エコノミストはこのほどまとめたレポートで、「巨大な建設投資が連続で続くと複数の景気循環の波が重なる。28年にIRの建設工事がピークアウトするまで建設循環のゴールデンサイクルが訪れることが期待される」と分析した。
IRやリニアの経済効果は完成後も建設業以外に波及するため、東海道新幹線建設や大阪万博開催が牽引した高度成長期のように、日本経済にポジティブな影響を継続しそうだ。
関西万博の工事は今年から本格化。150カ国・地域、166機関の参加が想定され、政府は経済効果が2兆円と試算している。
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今日の市況概況
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4月11日(火)☆[概況/大引け]
終盤は2万8,000円を下回った。商社が高く、東京エレクはJPモルガンが格上げ。SHIFTとライフコーポが大幅高
大引けの日経平均は289円高の2万7,923円、TOPIXは15ポイント高の1,991ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,385、下落銘柄数は365。出来高は10億4,600万株、売買代金は2兆5,260億円。
植田日銀新総裁が就任会見で、イールドカーブコントロール政策について、継続が適当と語ったため、早期に政策修正が行われるという見方が後退し、日経平均は3日続伸で始まった。
その後、米著名投資家のウォーレン・バフェット氏が「追加投資を検討したい」と日本株に強気な見方を強調したと報じたため、日経平均は一段高となり、一時2万8,000円を回復。
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