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コラム2023年5月11日

【本日のマーケット】5月11日(木)

5月11(木)のマーケット                                                                   

5月10日の米国株式市場でNYダウは小幅だが3日続落。4月の消費者物価指数は前年同月比4.9%上昇となり、3月の同5.0%上昇と市場予想の5.0%上昇を下回ったため、NYダウは一時210ドル高となった。しかし、債務上限問題が警戒されているため売られ、中盤に322ドル安まで下落したが、金利低下でハイテク株が買われたことが下支え要因となり、終盤は下げ渋りをみせた。ただ、クラウド通信関連のトゥイリオは第2四半期の売上高見通しがアナリスト予想を下回ったことで下落した。NYダウは前日比前日比30ドル(0.09%)安の33,531ドル。金利低下でハイテク株が上昇したため、ナスダックは反発し、AMDやアマゾン、アルファベットが高い。一方、民泊仲介のエアビーアンドビーは第2四半期の売上高見通しが伸び率鈍化で大幅安となった。NASDAQ総合指数は前日比126ポイント(1.04%)高の12,306。S&P500指数は前日比18ポイント(0.45%)高の4,137。

日経平均は2万9000円を下回らなかったため押し目買いが入り、後場はもみ合い水準に戻した。富士フイルムとパナソニックは決算が好感され、Uアローズは自社株買いの発表で高い。ENEOSによるJX金属の分離観測報道を受けて、JX金属子会社の東邦チタが上昇。セグエは第1四半期の利益と受注高が過去最高でストップ高。花王は大幅減益で売られ、住友鉱山は今期の大幅減益減配計画で急落。協和キリンは腎領域の新薬開発中止で失望売り。

スタンダード市場では、100円ショップのセリアは減益が続く見通しで売られた。自動運転関連のアイサンテクは今期大幅増益の見通しだが、市場の期待に届かず大幅安に見舞われた。三社電機は前期の決算が減益予想に対して、増益の着地で、今期の利益計画と増配計画も好感されストップ高。

グロース市場では、カルナバイオは第1四半期が営業赤字だったが、開発中の新薬がブロックバスター(年間売上1000億円以上の医薬品)を目指すと意欲表明し高騰。MTGは業績上方修正で上昇。マイクロアドは日本・台湾企業のEC事業進出支援で高値更新。Waqooとピアズは反落。

チャート上では、短い上ヒゲと長めの下ヒゲを伴う実体線の短い陽線。値幅が狭く、昨日の終値レベルで方向感のない動きに終始したが、底堅さを見せて5日移動平均線(2万9119円)をキープして大引けを迎えた。

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止まらない日本株「株価さらに押し上げ」へ 東海東京調査センター 鈴木誠一氏
日本証券新聞5月12日(金)紙面1面TOP記事掲載

自社株買いと低PBR対策

年明け以降、順調に株価が上昇している日本株。このまま好調が続くのか。東海東京調査センターの鈴木誠一チーフエクイティマーケットアナリストは9日開いたメディア向け勉強会で、需給面が良好なうえ低PBR対策が進むことで、「これまで弱気だった投資家が買いに転じることが、株価をさらに押し上げることが考えられる」と強気の見方を示した。

需給面でいくと日本株を支えているのは自社株買い。相場でよく言われる海外投資家の動きについて鈴木氏は「短期で見ていると、長期的なトレンドをつかみ損ねる」と言う。例えば、3月半ばには米シリコンバレーバンク破綻の影響で、海外投資家は1週間で2.4兆円を売り越した。このように2016年以降、日本株売り基調となっており、累計で20兆円以上にも。しかし、この間にTOPIXは30%近く上昇。鈴木氏は「長期で見ると自社株買いの金額の方が圧倒的に多い」と指摘する。

さらに、今年に入って海外投資家は昨年の巻き戻しもあり、買い越しに転じている。鈴木氏は「海外投資家が売り越しでも日本株は上がったので、海外投資家が買って来ればもっと上がる」とポジティブにみる。需給面から株高は十分説明がつくという。

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今日の市況概況
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5月11日(木)☆[概況/大引け]

もみ合い。パナソニックと富士フイルムは決算が好感され、住友鉱山と協和キリンは大幅安

大引けの日経平均は4円高の2万9,126円、TOPIXは2ポイント安の2,083ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は740、下落銘柄数は1,022。出来高は13億148万株、売買代金は2兆9,627億円。
日経平均は2万9,000円を下回らなかったため押し目買いが入り、後場はもみ合い水準に戻した。

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