6月5日(月)のマーケット
6月2日の米国株式市場は続伸。5月の雇用統計で非農業部門雇用者数は33万9千人増と、市場予想の19万人増を大幅に上回った。平均時給は前年同月比4.3%上昇だが、4月の同4.4%上昇を下回った。市場ではFRBが6月のFOMCで金利を据え置く一方、7月利上げの可能性を残すとみられている。
政府の債務上限を2025年1月まで停止する「財政責任法案」が可決され、債務不履行(デフォルト)が回避されたことが安心された。バンク・オブ・アメリカやJPモルガン・チェースが買われ、キャタピラーや3Mといった景気敏感株が大幅高となった。NYダウは前日比701ドル(2.12%)高の33,762ドル。ナスダックはテスラやアマゾンが上昇。アマゾンは、米国の「プライム」会員向けに低価格もしくは無料の携帯電話サービスを提供する計画について、通信事業者のベライゾン・コミュニケーションズやTモバイルUS 、ディッシュ・ネットワークと可能な限り低価格で通信網の提供を受けられるよう交渉していると報じられた。これを受け、ベライゾンとTモバイルUSは下落した。エヌビディアとAMDは反落し、メタ・プラットフォームズは保ち合いとなった。NASDAQ総合指数は前日比139ポイント(1.07%)高の13,240。S&P500指数は前日比61ポイント(1.45%)高の4,282。
先週末の米国株大幅続伸を受け、週明けの日経平均は3万2000円台を回復。ほぼ全面高で、半導体関連のアドバンテストとソシオネクストが反発し、三菱商事をはじめとした商社株が好調を継続。中国の不動産市場支援パッケージ検討で米キャタピラーが買われた流れを引き継ぎ、コマツや日立建機が物色され、安川電機にも波及した。AI関連のブレインパッドは6日続伸。一方、ソフトバンクGは伸び悩んだ。東電が反落。
スタンダード市場では、中期経営計画の発表を契機にゼネテックは大幅高が継続。スマホゲームのenishと自動車部品のGMBがストップ高。JTPはAIソリューションの提供が着目されストップ高となった。日本エコシステムは利食い売りに押され、精工技研は立会外分売発表で下落。
グロース市場では、フィーチャがボッシュと資本業務提携を発表しストップ高となった。ANYCOLORが続伸。ビジョナルとアドベンチャーは東証プライム市場への昇格期待が支援材料。FPパートナーはSBI証券による新規「買い」判断で注目された。EDPは反落した。
チャート上では、短い下ヒゲを伴う陽線。引けが高値となる坊主が示現し買いの勢いの強さがうかがえる。ギャップアップとなり、ボリンジャーバンドのプラス2シグマ(3万2213円)のバンドウォークが継続するか注目される。
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注目記事 Pick up
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【プライム市場昇格候補に注目】
日本証券新聞6月6日(火)紙面1面TOP記事掲載
“当たり屋”大和が29銘柄(スコア6以上)を選定
「日経平均3万2,000円乗せ」の派手な話題に押され気味ながら、プライム市場への区分変更決定2銘柄の強さも一部で注目を集めていた。ともに前週1日引け後に発表されたANYCOLOR(5032・G)とライフドリンクカンパニー(2585・S)だ。
発表直後の2日には、前者が4.2%高(一時8.0%高)、後者が7.7%安(一時15.6%安)と奇麗に明暗を分けていた。ライフドリンクは、同時に発表した株式売り出しが需給懸念を誘ったためだ。これが週明け5日になると、ライフドリンクは急落分をあっさり取り戻し、ANYCOLORの方は一時9.8%高の大幅続伸で、3月高値まであと2.3%に迫ってきた。
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今日の市況概況
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6月5日(月)☆[概況/大引け]
高値引け。UBS証券では「ツーリスト投資家の急増」を指摘
大引けの日経平均は693円高の3万2,217円、TOPIXは37ポイント高の2,219ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,625、下落銘柄数は165。出来高は14億7,600万株、売買代金は3兆8,712億円。
先週末の米国株大幅続伸を受け、週明けの日経平均は3万2,000円台を回復し高値引けとなった。
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