6月22日(木)のマーケット
6月21日の米国株式市場は3日続落。パウエルFRB議長が下院金融サービス委員会の公聴会で、「インフレ圧力は依然として高く、インフレ率を2%に戻すにはまだ長い道のりが残されている」と述べた。そして、年内にあと2回の利上げが必要になるとの見通しについて「経済が予想通り推移すればどうなるかという、かなり的確な予測だ」と発言した。物流企業のフェデックスは通期利益見通しがアナリスト予想を下回ったことで売られた。NYダウは前日比102ドル(0.30%)安の33,951ドル。ナスダックではテスラはバークレイズが投資判断を下げたため下落した。AMDやエヌビディアが安い。フィラデルフィア半導体株指数は4日続落。今年に入って直近高値まで47%上昇したため、利益確保の売りが出ている様子。NASDAQ総合指数は前日比165ポイント(1.21%)安の13,502。S&P500指数は前日比23ポイント(0.52%)安の4,365。
米半導体株指数4日続落を受け、レーザーテックやアドバンテストが反落。ソシオネクストはSMBC日興証券が投資評価を下げた。ソフトバンクGも反落。資生堂は中国注力に誤算と報じられ反落した。コスモエネルギーは買収防衛策可決で下落した。一方、TOPIXは底堅い動き。大手商社が最高値更新を続け、FRB議長が年内2回の利上げ見通しを支持したため、メガバンクが買われ、損保も高い。関西電力は高浜原発再稼働時期決定で上昇。
スタンダード市場では、太陽光発電関連のAbalanceとAI関連のPKSHAが反発した。AIメカテックは中国企業からウエハハンドリングシステムの大口受注を発表し一時ストップ高。翻訳センターは年初来高値。ヘリオステクノは反落し、GMBは続落。大井電気と赤阪鉄工は反落。
グロース市場では、直近新規上場でAI関連として人気化したABEJAとGlobeeが利益確保の売りに押され反落した。インフォネットが反落し、ラストワンマイルが大幅安。居酒屋運営の海帆は大幅続伸となり、MacbeePが続伸。不眠症治療アプリのサスメドが大幅高。
チャート上では、長めの上ヒゲを伴う陰線。前場は堅調地合いでプラス圏に浮上する場面も見られたが、後場中頃から崩れて5日移動平均線(3万3461円)を下抜けた。上昇してくるパラボリックの位置で下げ止まるか注目される。
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注目記事 Pick up
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【新しいNISA、成長投資枠の投信決まる】
日本証券新聞6月23日(金)紙面1面TOP記事掲載
毎月分配型など除く1,032本 今後も追加の見込み
投資信託協会は21日、来年から始まる新しいNISA(少額投資非課税制度)の成長投資枠の対象投信を発表した。来年1月4日のスタート時に購入可能な国内投信941本、ETF・REITが91本。各運用会社が毎月分配型、高レバレッジ型などを除くなどの要件を踏まえて届け出た。協会のホームページで確認できる。
投信協会の4月の会見では約5,800本の公募投信のうち、2,000本前後が対象となる見込みとしており、12月まで毎月、対象投信を追加していく。運用会社別では三菱UFJ国際投信が133本なのに対して、野村アセットマネジメント36本、日興アセットマネジメント15本と絞るなど大手でも対応が分かれている。今後、新しいNISA向けに開発された商品も含めた追加がありそうだ。
新しいNISAは現行制度から年間投資枠を拡大し、口座開設期間を恒久化。つみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円の年間360万円が投資でき、生涯投資枠は最大1,800万円となる。
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今日の市況概況
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6月22日(木)☆[概況/大引け]
半導体関連が売られ、ソシオネクストは格下げでストップ安。商社とメガバンクは高い
大引けの日経平均は310円安の3万3,264円、TOPIXは1ポイント高の2,296ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は801、下落銘柄数は970。出来高は14億5,273万株、売買代金は4兆940億円。
米フィラデルフィア半導体株指数の4日続落を受け、レーザーテックやアドバンテストが反落した。
米国による半導体輸出規制を受け、中国はレガシー(世代が古い)半導体製造に注力しているが、1、2年後に大量生産されると安価な中国製品に日本の半導体メーカーは対抗できないという解説も影を落とした。
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