8月2日(水)のマーケット
8月1日の米国株式市場でNYダウは3日続伸。キャタピラーは4~6月期の利益がアナリスト予想を上回ったことで買われた。NYダウ30種平均のうち下落は21銘柄と多かったが、キャタピラーの上昇寄与により、NYダウは上昇した。その他、NY証券取引所では、アリスタ・ネットワークスが急反発した。一方、配車サービス大手のウーバー・テクノロジーズは4~6月期の営業利益が黒字化したが、売上高の鈍化懸念で売られた。NYダウは前日比71ドル(0.20%)高の35,630ドル。ナスダックは3日ぶりに反落し、テスラとリビアン・オートモーティブが売られ、コインベースも安い。NASDAQ総合指数は前日比62ポイント(0.43%)安の14,283。S&P500指数は前日比12ポイント(0.27%)安の4,576。
米国債の格下げを受け日経平均は急落した。保有する米国債の価値低下は保険金支払い能力を示すソルベンシーマージン比率の低下要因と警戒され、東京海上などの保険株の下げが目立った。野村HDはACI関連評価損が想定外で大幅安。そのほか半導体関連をはじめとして広範囲に下落。こうした中、トヨタは四半期で利益1兆円超が好感された。エンプラスは大幅高が継続し、JVCケンウッドは好決算でストップ高。山崎パンは上方修正で高い。
スタンダード市場では、Abalanceやワークマン、GCジョイコが売られ、電子コミックレンタルサイトのパピレスは安値更新。一方、東映アニメは反発し、リチウムイオン電池関連の田中化研が買われた。内海造船は第1四半期が好決算でストップ高となり、ジャパンエンジンもツレ高。
グロース市場では、ラバブルマーケが信用取引規制で急反落。ストリームメディアは好決算だったが材料出尽くしで大幅安。M&A総研が続落。細胞加工受託のセルソースは年初来安値。アジャイルメディアは「SNSファン育(いく)コミュニティ」で2日連続ストップ高。直近新規公開株のLaboro.AIとエコナビスタ、GENDAが買われた。
チャート上では、ギャップダウンで陰線。一気に5日(3万3001円)・25日(3万2787円)の両移動平均線を下抜けた。一目均衡表の雲の上限(3万2602円)で下げ止まったが、ここを維持できるかが正念場となる。
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注目記事 Pick up
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【証券各社、株高でリテール牽引し好業績】
日本証券新聞8月3日(木)紙面1面TOP記事掲載
野村HD、最終利益13倍 FX、暗号資産も好調
年初から株高、円安に暗号資産の上昇と、投資家の取引も活発化している。証券会社の決算もリテールの勢いを受けて好調ずくめ。年後半も株高を予想する専門家は多く、証券各社の業績も期待できそうだ。
野村HD(8604・P)が1日開示した今3月期第1四半期(4~6月)決算は収益合計(金融費用控除後)3,489億円(前年同期比16.7%増)、最終利益233億円(同13.7倍)だった。奥田健太郎グループCEOは「戦略的取り組みの成果と収益多様化の進展が確認できた」とコメントした。ただし、最終利益は市場予想を下回ったため、株価は大幅安になった。
米国など海外はさえなかったが、国内リテールを担う営業部門が前年同期比29%増収、税前利益4.7倍と業績を牽引した。3月に顧客のニーズにより的確に対応するために大規模な人材再配置を行い、最適な営業体制で丁寧なコンサルティングを実施。グループ全体で日本株の魅力を伝える取り組みを展開したこともあり、株式取引や投信買い付けが大幅に伸長している。
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今日の市況概況
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8月2日(水)☆[概況/大引け]
米国債の格下げを受けて日経平均は急落。広範囲に下落し特に保険の下げが目立った
大引けの日経平均は768円安の3万2,707円、TOPIXは35ポイント安の2,301ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は288、下落銘柄数は1,503。出来高は18億3,485万株、売買代金は4兆4,846億円。
格付け会社のフィッチが米国債の格付けを「AAA」から1段階下の「AA+」に引き下げたため、日経平均は急落した。
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