8月8日(火)のマーケット
8月7日の米国株式市場は反発し、NYダウは4日ぶりに反発し、ナスダックは5日ぶりの反発となった。NY連銀のウィリアムズ総裁はニューヨーク・タイムズ紙のインタビューで、金利の低下が来年始まる可能性があると述べた。NY証券取引所ではジョンソン&ジョンソン、バークシャー、ボーイングなどが買われた。住宅融資ソフトのブラック・ナイトはインターコンチネンタル取引所との合併について、連邦取引委員会(FTC)が差し止めを撤回したことで上昇した。NYダウは前日比407ドル(1.16%)高の35,473ドル。ナスダックではエヌビディアやアマゾンが買われたが、テスラは、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)の後継者とみられていたザック・カークホーン最高財務責任者(CFO)が退任したことで売られた。NASDAQ総合指数は前日比85ポイント(0.61%)高の13,994。S&P500指数は前日比40ポイント(0.90%)高の4,518。
序盤は米国株反発を好感したが、対中投資制限の米大統領令の観測で香港株が続落したため、日経平均は上げ幅縮小。川崎汽船が買われ、エンプラスは7日続伸。三菱重工は大和証券が2段階格上げ。パーク24は英駐車場会社を日本政策投資銀から買い取る期間を再延長したため、増資リスクが後退し急騰した。米国から日本にも対中投資規制の要求が強まるという見方で半導体関連は売られた。川崎重工は好決算だったが材料出尽くし感から下落。
スタンダード市場では、衣料品ECのクルーズが好決算で、日本山村硝子は上期業績予想の上方修正で、システムインテグレーターの日本ラッドは第1四半期の黒字転換でそれぞれストップ高となった。一方、ジャパンエンジンと阪神内燃機は利食い売り。ワークマンは減益決算で下落。
グロース市場では、ブロードエンターが上期黒字化で急騰した。免疫生物研は第1四半期が前年の赤字から収支均衡となり大幅高。J・TECは業績上方修正で買われた。一方、東京通信は決算発表延期で大幅安となり、創薬ベンチャーのモダリスは上期の赤字拡大で売られた。
チャート上では、上下にヒゲを伴う実体線の短い陰線。かろうじて、5日移動平均線(3万2338円)の上に浮上したが、上値は抑えられた。次は25日移動平均線(3万2611円)をクリアしたいところ。
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注目記事 Pick up
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【低PBRの代表格 倉庫株浮上の背景】
日本証券新聞8月9日(水)紙面1面TOP記事掲載
三井倉「取締役会で定期的にPBR議論」
バリュー株の巻き返しが目立つ昨今の流れのなかで浮上が目立つのが倉庫株だ。8日は三菱倉庫(9301・P)と渋沢倉庫が(9304・P)が高値更新。渋沢倉庫は2013年4月高値3,250円(権利落ち換算ベース)まで1%足らずに迫った。
三井倉庫HD(9302・P)は変わらずを挟んで6連騰となり、この間、一時10.1%高だ。この株は、16年ぶりの高値を付けた5月10日に3月期決算を発表。今期23%営業減益を掲げたことが嫌気され、翌11日に11%安。3週間で18.5%安に売られた経緯があるが、下げ幅に対する戻り率が8割を超え、高値奪回まであと4%足らずに迫ってきている。
三井倉庫は先の第1四半期決算発表時の通期見通し増額修正によって収益懸念が後退したほか、期末配当増額を発表。また、三菱倉庫も先の四半期決算発表時に発行済み株式の4.5%相当を上限とする自社株買い実施を発表。野村証券は目標株価を3,300円から3,800円に引き上げた。
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今日の市況概況
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8月8日(火)☆[概況/大引け]
対中投資制限の米大統領令の観測で香港株が続落し、日経平均は上げ幅を縮小
大引けの日経平均は122円高の3万2,377円、TOPIXは7ポイント高の2,291ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は993、下落銘柄数は772。出来高は14億4,563万株、売買代金は3兆6,710億円。
序盤は米国株反発を好感したが、対中投資制限の米大統領令の観測で香港株が続落したため、日経平均は上げ幅を縮小した。
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