8月16日(水)のマーケット
8月15日の米国株式市場でNYダウは4日ぶりに反落。7月の小売売上高が前月比0.7%増加し、市場予想の0.4%増を上回った。利上げ打ち止め観測が後退し、長期金利が上昇したため、株式は売られた。格付け会社フィッチ・レーティングスのアナリストが、米銀行業界の経営環境に関する格付けが現在の「AAマイナス」から「Aプラス」に引き下げられれば、JPモルガン・チェースを含む70超の米銀行の格付けの見直しを余儀なくされると語ったことも投資家心理を冷やした。JPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカ、シティグループなどが売られた。中国の経済指標が予想を下回ったことを受けて、ダウケミカルや3Mが売られた。NYダウは前日比361ドル(1.02%)安の34,946ドル。NASDAQ総合指数は前日比157ポイント(1.14%)安の13,631。S&P500指数は前日比51ポイント(1.16%)安の4,437。
中国不安に加えて、フィッチが米銀を格下げする可能性を述べたため、リスク・オフ姿勢から日経平均は反落した。三菱UFJが売られ、中国景気悪化で川崎汽船や三菱商事をはじめとした商社株と日本製鉄も安い。一方、アドバンテストは底堅さを見せた。そのほか、内需株が選好され、建設や電力、食品株は上昇した。eギフトのギフティは大和証券がレーティングを引き上げたことで注目された。政府クラウドの国産後押しを受け、JBCCが高い。
スタンダード市場では、内海造船とクルーズが利益確保の売りで大幅反落となった。GCジョイコは大幅安で、中国関連のハーモニックドライブが売られた。一方、業績上方修正と大幅増配のSKエレクは2日連続ストップ高となった。トレイダーズとGMB、ツナグG、南海化学も大幅続伸。
グロース市場では、3月末に新規上場したDX支援のモンスターラボが、通期予想を赤字予想に下方修正したことで2日連続ストップ安。ブシロードが大幅続落となり、トランザクション・メディアは大幅反落。GNIは大幅続伸。PアンチエイジとHANATOURが好調を継続。
チャート上では、ギャップダウンとなり陰の坊主に近い陰線。寄付きから3万2000円を割り込んでの推移となった。反発力は弱く、75日移動平均線(3万1875円)を下抜けてこの日の安値引けとなった。終値で75日移動平均線を下回るのは3月20日以来のこと。
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【追跡!直近IPO(上) セカンダリー妙味の高い銘柄候補は?】
日本証券新聞8月17日(木)紙面1面TOP記事掲載
同時上場+過熱感なき初値+事前評価が高い
1~7月のIPOを振り返り、今後の傾向と対策を考えてみたい。
54社のなかで、8月第1週(4日終値)が公開価格、初値ともに上回っているのは14社。SHINKO(7120・S)、カバー(5253・G)、Arent(5254・G)、AnyMind(5027・G)、住信SBIネット銀行(7163・S)、エコム(6225・名M)、ispace(9348・G)、楽天銀行(5838・P)、ABEJA(5574・G)、クオリプス(4894・G)、エリッツ(5533・S)、GENDA(9166・G)、Laboro.AI(5586・G)だ。
当たり前と言えば当たり前だが、SHINKO(公開価格から初値までの騰落率△2.3%)、AnyMind(同0%)、住信SBI(同△1.8%)、エコム(同△2%)、クオリプス(△7.7%)、GENDA(同▼7.5%)と14社中6社は、公開価格に対する初値騰落率が10%以下のスロースタート銘柄が占める。
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今日の市況概況
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8月16日(水)☆[概況/大引け]
米中不安で下落。アドバンテストは底堅く、内需株が上昇
大引けの日経平均は472円安の3万1,766円、TOPIXは29ポイント安の2,260ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は361、下落銘柄数は1,425。出来高は13億3,114万株、売買代金は3兆1,410億円。
中国不安に加えて、フィッチが米銀を格下げする可能性を述べたため、リスクオフ姿勢から日経平均は反落した。
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