12月14日(木)のマーケット
12月13日の米国株式市場は5日続伸となり、NYダウは2022年1月に付けた最高値を更新した。FOMCメンバーによる2024年末の政策金利予測は中央値が4.6%で、利下げ幅が0.75%ポイントに達するという見通しが示された。1回の利下げ幅が0.25%とすると来年は年3回の利下げが想定されていることになる。パウエルFRB議長は会見で、「金融引き締めの政策で政策金利はピークに近い可能性があるだろう」と述べ、「いつになったら金融引き締めを戻すのが適切なのかという疑問については視野に入ってくるし、今日の会合でも議論した」と発言した。米国の利下げ期待でドルが売られ、円相場は1ドル=142円台前半となった。NY証券取引所ではバークシャーやホームデポが買われた。NYダウは前日比512ドル(1.40%)高の37,090ドル。ナスダックではアップルやブロードコムが高い。NASDAQ総合指数は前日比200ポイント(1.38%)高の14,733。S&P500指数は前日比63ポイント(1.37%)高の4,707。
米FOMCで24年の利下げサイクル入りが示唆され、NYダウは最高値を更新したが、ドルが売られ円高が加速した。日経平均は取引開始直後に194円高となったが、円高進行を受けて下落。円相場が一時140円97銭となり、日経平均は411円安となった場面もあった。金利低下で銀行株と保険株が売られ、円高で自動車株や海運株も安い。こうした中、リクルートは自社株買いの発表が歓迎された。パチンコのSANKYOは大和証券が2段階格上げ。
スタンダード市場では、住石HDは信用取引規制で大幅反落となり、MHグループや丸千代山岡家や壽屋、内海造船、名村造船も大幅安。アウンコンサルはマネーゲームで5日連続ストップ高となり、麻生フオームも大幅高継続。ホーブは米国でいちご新品種の普及拡大に向けた取り組みを好感。
グロース市場では、スマレジは通期業績予想を上方修正したが材料出尽くし感から下落。売れるネット広告は決算低調で急落。直近新規公開株のブルーイノベーションが大幅安。ナレルGは2ケタ増益継続予想で大幅高。eスポーツイベントのウェルプレイドは今期改善予想でストップ高。
チャート上では、長めの下ヒゲを伴う陰線。25日移動平均線(3万3112円)で跳ね返されて、終値では5日移動平均線(3万2711円)を割り込んだ。米国発の支援材料も急速な円高進行によって打ち消されてしまった。
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注目記事 Pick up
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【政府、資産運用立国の実現プラン 大手に顧客利益と運用力向上求める】
日本証券新聞12月15日(金)紙面1面TOP記事掲載
ベンチャー支援も充実
岸田首相肝いりの新しい資本主義実現会議は13日、「資産運用立国実現プラン」をまとめた。資産運用業の改革、成長資金の供給・運用対象の多様化など5項目の重点項目を掲げた。
このうち、資産運用業改革については、特に大手金融機関グループに対して、運用力向上やガバナンス改善。人材面を含めた体制強化のためのプランの策定、公表を要請した。
実は前日に公表された金融審議会タスクフォースの報告書では、大手グループでは顧客利益よりも販売促進を優先しているのではと懸念。それを払拭する体制の構築とともに、運用力強化を求めた。実際、金融庁の過去のレポートではスパークスアセット(スパークスG、8739・P)やレオス・キャピタルワークス(7330・G)といった独立系に大手は成績で劣後している。
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今日の市況概況
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12月14日(木)☆[概況/大引け]
米国で2024年の利下げサイクル入りが示唆されたが、円高加速で日経平均は下落
大引けの日経平均は240円安の3万2,686円、TOPIXは33ポイント安の2,321ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は405、下落銘柄数は1,221。出来高は18億9,652万株、売買代金は4兆4,634億円。
FOMCメンバーによる政策金利予測で、中央値は来年3回の利下げ見通しが示され、パウエルFRB議長は会見で「いつになったら政策引き締めを縮小し始めるのが適切なのかという議論が視野に入ってきており、それは明らかに世界的な話題であり、今日の我々の会議でも議論された」と述べた。
2024年の利下げサイクル入りが示唆されたため、NYダウは最高値を更新したが、ドルが売られ円高が加速した。
日経平均は取引開始直後に194円高の3万3,120円となったが、円高進行を受けて下落した。
円相場が一時140円97銭となり、日経平均は411円安の3万2,515円となった場面もあった。
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