3月12日(火)のマーケット
3月11日の米国株式市場でNYダウは小反発だが、S&P500とナスダックは小幅続落。NY証券取引所ではユナイテッドヘルスやファイザーが買われたが、ボーイングは1月にアラスカ航空が運行するボーイング機で胴体の一部が吹き飛ぶ事故が発生したことを巡り、司法省が刑事捜査を開始したと報じられ下落した。NYダウは前日比46ドル(0.12%)高の38,769ドル。ナスダックではエヌビディアとAMD、スーパー・マイクロ・コンピュータが売られた。モデルナは皮膚扁平上皮がんの患者を対象としたがんワクチンの第2相臨床試験を開始することで買われた。NASDAQ総合指数は前日比65ポイント(0.41%)安の16,019。S&P500指数は前日比5ポイント(0.11%)安の5,117。
日経平均は一時549円安の3万8271円となったが終盤下げ渋った。年度末の接近で年金が利益確定の売りや持ち高整理との見方で銀行や商社が安い。そーせいGは独企業への導出を発表したが大幅安。ルネサスは定期昇給の半年延期で売られた。ソシオネクストや日マイクロニクスなど半導体関連の一角に押し目買い。セックは国際宇宙ステーション関連の契約でストップ高。円高メリットの北越コーポが大幅高。バリューコマースは自社株TOBを発表し上昇した。
スタンダード市場では、AI関連のサイオスとユビキタスAIが4日ぶりに反発した。高齢者向け配食のシルバーライフは11~1月期が大幅増益で値を飛ばした。昨年12月に新規上場した後に低迷していたロココが物色された。ワークマンはモルガン・スタンレーが投資判断を下げた。
グロース市場では、AI関連のLaboroAIが3日ぶりに反発し、人工知覚(AP)関連のKudanが反発。勤怠管理システムの勤次郎は中期経営計画を発表しストップ高。DMPとyutoriが大幅高。アミューズメント施設のGENDAは好決算だったが材料出尽くしで下落。
チャート上では、長めの下ヒゲを伴う陽線。25日移動平均線(3万8514円)を下抜けたが、引けにかけて買い戻されて、25日移動平均線上に浮上して大引けを迎えた。短期の調整で済むのか、明日以降の動向に注目が集まる。
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注目記事 Pick up
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【期末に向け高配当をあらためてマーク 日本製鉄、商船三井など】
日本証券新聞3月13日(水)紙面1面TOP記事掲載
目先波乱含み 中期の好展望は不変
12日の日経平均株価は小幅続落。4日の最高値4万109.23円からは一時1,800円超の下げとなる場面もあった。目先的には不安定な相場展開が想定されるものの、中期的な展望の明るさに変化はない。足元は、3月期期末に向け、あらためて高配当銘柄に注目したい。
株式市場の先行きを占ううえで、目先の注目材料は日銀の金融政策と米国の景気動向だ。11日の急落は日銀が3月の政策決定会合でマイナス金利の解除に踏み切るとの観測から円高が進んだことが一因だった。各種の経済指標が堅調に推移しているうえ、春闘で賃上げが進むとの見方から、日銀が目指す持続的・安定的な2%の物価安定目標の達成に期待が高まっている。連合(日本労働組合総連合会)のまとめによると、今春の賃上げ要求は5.85%と過去30年で最高の水準にある。15日には連合が第1回の回答を集計するが、高水準の賃上げが実現する見通しだ。また、11日はTOPIXの下げが午前中に2%を超えたのにもかかわらず、日銀がETFの買いを見送っており、これが早期の政策変更を想定しているのではないかとの思惑を呼んだ。
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今日の市況概況
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3月12日(火)☆[概況/大引け]
終盤下げ渋る。銀行と商社が売られ、半導体関連の一角が上昇
大引けの日経平均は22円安の3万8,797円、TOPIXは9ポイント安の2,657ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,079、下落銘柄数は529。出来高は18億2,973万株、売買代金は4兆7,860億円。
米国でエヌビディアが続落となり、日経平均は前場に一時549円安の3万8271円となったが終盤下げ渋った。
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