5月16日(木)のマーケット
5月15日の米国主要3指数は最高値更新。NYダウとS&P500は3月28日以来の最高値更新。ナスダックは連日の最高値更新。4月の消費者物価で変動の大きい食品とエネルギーを除くコア指数が前年同月比3.6%上昇と3月の3.8%上昇から鈍化した。市場予想の3.6%上昇と一致。前月比は0.3%上昇と3月の0.4%上昇から鈍化。市場予想は0.3%上昇。4月の小売売上高は前月比横這いとなり、3月の修正値の0.6%増(速報値は0.7%増)と市場予想の0.4%上昇を下回った。9月の利下げ期待で金利が低下し、高PER銘柄のハイテク株が買われた。NY証券取引所ではデルが大幅高となり、サービスナウが買われた。NYダウは前日比349ドル(0.88%)高の39,908ドル。ナスダックではスーパー・マイクロ・コンピュータが急騰し、AMDが高い。一方、ゲームストップは大幅反落。NASDAQ総合指数は前日比231ポイント(1.40%)高の16,742。S&P500指数は前日比61ポイント(1.17%)高の5,308。
米国で年内2回の利下げ予想の再燃を受け、米国株が最高値を更新。日経平均はAI・半導体関連が牽引し上昇したが、円高で自動車が売られ、バリュー株も安いためTOPIXは足踏み。リクルートは買収と自社株買いを行い、ネットキャッシュの水準を下げると表明し人気を博した。中小企業向けに複合機などの販売・保守のスターティアは大幅増配が続く計画で急騰。三菱UFJは自社株買いを発表したが昨年に比べて規模が小さいため売られた。
スタンダード市場では、住石HDが麻生と資本業務提携でストップ高。自動車部品のGMBは今期予想が四季報予想を大幅に上回り急騰。エスラインはMBO(経営陣が参加する買収)価格が1株純資産に比べて安く、買取価格の引き上げを催促するかのような動き。AIメカテックはストップ安。
グロース市場では、自動運転やドローン向け人工知覚(AP)技術のKudanが赤字縮小見通しで急騰。GNIはプライム市場への変更申請準備と発表し高寄りしたが戻り売りに押され小幅安となった。ウェルスナビは第1四半期が経常赤字だったため売られた。フリーは赤字決算で下落。
チャート上では、長めの下ヒゲと僅かな上ヒゲを伴う陽線。寄付きから25日・75日各移動平均線を一気に上抜き、引けにかけて上値を伸ばし、高値圏での大引けとなった。一目均衡表の雲の中を進行しており、今後雲抜けを目指す動きとなるか注目される。
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注目記事 Pick up
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【メガバンク 「自社株買い」が株価左右】
日本証券新聞5月17日(金)紙面1面TOP記事掲載
みずほFG、11月実施説が浮上
3メガバンクは3月期決算発表から一夜明けた16日、高安まちまち。三井住友FG(8316・P)が一時2.6%高で年初来高値を更新する一方、みずほFG(8411・P)は一時2.4%安、三菱UFJFG(8306・P)は一時5.5%安に沈んだ。業績は各行良好だが、「自社株買い」が株価の明暗を分けた。
三井住友FGは、今期業績計画は市場予想を上回る水準。配当予想も330円と前期の270円から大幅増配、1,000億円を上限とする自社株買いも公表した。自社株買いについては会社資料に「期中の追加実施も検討」と記載され、先行き期待につながった。当期純利益は前期9,629億円と会社計画(9,200億円)を超過、今期計画は1兆600億円で市場予想の9,900億円を上回る。
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今日の市況概況
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5月16日(木)☆[概況/大引け]
東京エレクやリクルートが買われ、日経平均は高いが、三菱UFJと自動車、素材が売られ、TOPIXは足踏み
大引けの日経平均は534円高の3万8,920円、TOPIXは6ポイント高の2,737ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は608、下落銘柄数は994。出来高は22億1,709万株、売買代金は5兆657億円。
米国で4月の消費者物価上昇率が3月に比べて鈍化し、4月の小売売上高は前月比ゼロ成長だったため、年内2回の利下げ観測が再燃し、米国主要3指数は最高値を更新した。
これを受けて、日本ではAI・半導体関連が牽引し、日経平均は上昇したが、日米金利差縮小観測で円高となったため、自動車株が売られ、素材産業などバリュー株も安いため、TOPIXは足踏みだった。
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