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コラム2024年6月3日

【本日のマーケット】6月3日(月)

6月3(月)のマーケット                                                                   

5月31日のNYダウは4日ぶりに反発。4月の個人消費支出(PCE)デフレーターは前年同月比2.7%上昇で、伸び率は3月と同じで、市場予想とも一致した。一方、個人消費支出は前月比0.2%増(3月改定値0.7%増)と市場予想の0.3%増を下回った。支出鈍化により、価格上昇が抑えられるという読みが働き、金利が低下した。NYダウは前日までの3日間で958ドル下落していたため、週末の買い戻しも入り、取引終了にかけて上げ幅を拡大した。セールスフォースが反発し、ユナイテッドヘルスやエクソン・モービルが上昇。一方、デルは第2四半期の見通しがアナリスト予想に届かず大幅安となった。NYダウは前日比574ドル(1.51%)高の38,686ドル。ナスダックは売られていたが、終盤に前日終値水準に戻した。エヌビディアは小幅続落。アマゾンとブローコム、スーパーマイクロコンピュータが売られた。インテルが買われ、バイオ医薬品のサレプタ・セラピューティクスが高い。NASDAQ総合指数は前日比2ポイント(0.01%)安の16,735。S&P500指数は前日比42ポイント(0.80%)高の5,277。

日経平均は大幅続伸だが、3万9000円では上値抵抗。三菱UFJや東京海上、野村HDなど金融関連が買われ、海運や倉庫運輸も高い。東京エレクは7日ぶりに反発。メルカリはビットコイン取引サービスを行っており、不正流出があったDMMビットコインからの乗り換え期待やシティグループが目標株価を引き上げたため大幅高。日産化学はBofA証券が2段階格上げ。半面、ディスコやソシオネクストは売られ、トヨタとマツダは認証不正で安い。

スタンダード市場では、名村造船とハーモニックが大幅続伸。ジオコードはAI活用の名刺管理機能を発表しストップ高。SOLIZEは東大と共同で、金属3Dプリント中の天面撮像とその画像処理を用いて、2次元多孔質構造の予測に成功したことで買われた。京極運輸とSpeeeは下落。

グロース市場では、先週金曜日に買われたカバーとQPS研、Kudanが反落し、ブログ運営などのはてなは第3四半期累計が赤字だったため売られた。トリプルアイズとJTOWERが買われ、グリッドとナイルはそれぞれAIに関連するシステムやサービスを発表し大幅高となった。

チャート上では、寄付きが安値となる陽線。大きくギャップアップとなり、一目均衡表の雲抜けを示現。上値抵抗となっている3万9000円台の回復が期待されるところ。

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日銀の金融政策、4つのシナリオ
 日本証券新聞6月4日(火)紙面1面TOP記事掲載

株式市場に最も有利なのは… 東海東京 安田秀太郎氏

日銀が6月の金融政策決定会合で国債の買い入れを本格的に減額することを警戒し、長期金利が上昇し、1.1%と2011年以来の高水準となっている。日銀の政策変更で、今後、経済はどうなるか、東海東京インテリジェンス・ラボの安田秀太郎マーケットアナリストは、メディア向けの勉強会で今後の4つのシナリオを示した。

日銀が公表した4月の金融政策決定会合の主な意見では、緩やかな利上げ、国債買い入れ額の減額、保有ETFの削減などが出て、安田氏は「異次元緩和から脱却する方法に進んでいる」と分析する。こうした政策をにらみ、4月後半以降日本は米国を上回るペースで金利が上昇。一方、円安は政府・日銀が過去最大の介入をしたものの、足元では157円まで戻し、緩和スタンスが続くとさらなる円安要因になりかねない。

こうしたなか、1~3月期の日本の実質GDP成長率は年換算でマイナス2%と落ち込み、特に個人消費は4四半期連続でマイナスとなっている。金利が上昇すれば住宅ローンの負担が増え、個人消費にも打撃になりかねない。このため、安田氏は「どんどん利上げができるかは疑問」と述べ、政策判断の難しさを指摘する。今後、4つのシナリオが想定されるという。

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今日の市況概況
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6月3日(月)☆[概況/大引け]

3万9,000円では上値抵抗。金融と海運、メルカリが買われ、トヨタとマツダが安い

大引けの日経平均は435円高の3万8,923円、TOPIXは25ポイント高の2,798ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,026、下落銘柄数は564。出来高は16億7,604万株、売買代金は4兆1,313億円。
日経平均は続伸だが、3万9,000円では上値抵抗となった。

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