6月4日(火)のマーケット
6月3日のNYダウは反落し、中盤に439ドル安となったが、後半は下げ幅を縮めた。5月のISM製造業景況指数が48.7と4月の49.2から低下し、市場予想(49.6)に反した。キャタピラーやホームデポなど景気敏感株が売られ、エクソン・モービルなど石油株も安い。デルは続落。一方、ゲームストップが買われ、ボーイングが上昇。NYダウは前日比115ドル(0.30%)安の38,571ドル。ナスダックは反発。金利が低下したため、高PER銘柄のハイテク株に買いが入った。エヌビディアが反発し、マイクロンテクノロジーやアームが上昇。AMDは反落した。AMDは、エヌビディアが独占する収益性の高い人工知能(AI)用半導体市場に食い込もうと新型AI用半導体「MI325X」を10~12月(第4四半期)にリリースすると明らかにした。AMDはAIアクセラレーターの今年の売り上げ目標を40億ドル(約6,300億円)としたが、エヌビディアはデータセンター部門だけで、年間売上高は1,000億ドルを超えているため、AMDの売上高はまだ小さいと受け止められた模様。NASDAQ総合指数は前日比93ポイント(0.56%)高の16,828。S&P500指数は前日比5ポイント(0.11%)高の5,283。
NYダウ反落を受けて日経平均も反落。レーザーテックや北海道電力、三井物産、ホンダが安く、10年債入札結果が強めで金利が低下したため地銀株が売られた。一方、三菱重工やソニーG、任天堂が高く、東京エレクが小幅高。リクルートはBofA証券が投資判断を引き上げた。永谷園はMBO(経営陣が参加する買収)を発表しストップ高。博多ラーメン店「一風堂」を展開している力の源HDはいちよし経済研がフェアバリューを引き上げた。
スタンダード市場では、伊勢化学とハーモニックが4日続伸、フェローテックは3日続伸。新東は4日連続ストップ高。AI活用の名刺管理機能のジオコードは2日連続ストップ高。日本鋳造は製造費を2~3割超下げる技術を開発と報じられストップ高。名村造船とジャパンエンジンは大幅反落。
グロース市場は反発。エネチェンジが買われ、火力・水力需給計画最適化システムのAIエンジン開発完了のグリッドは2日連続ストップ高。採用活動や販促活動の成約支援のポートが大幅高。中小企業支援のココペリが年初来高値。Kudanは続落、トリプルアイズとナイルは反落。
チャート上では、長めの下ヒゲを伴う陽線。5日・25日移動平均線を割り込むことなく推移した。切り上がった一目均衡表の雲の上限(3万8910円)は目前となっている。
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注目記事 Pick up
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【なかのアセット、スタート1カ月】
日本証券新聞6月5日(水)紙面1面TOP記事掲載
クオリティグロースの本格アクティブ投信 インデックスの時代は終焉
「積立王子」の愛称で知られる中野晴啓氏(写真)が創設した、なかのアセットマネジメントが「なかの日本成長ファンド」「なかの世界成長ファンド」を4月25日にスタートして1カ月。純資産は計35億円と順調な立ち上がりとなった。中野氏に思いを聞いた。
――運用開始から1カ月たった感想は。
顧客の動きは想定の範囲内で、普通の生活者のお金が入っている手応えはある。まだ知られていないので、認知度を高めていく。(前職のセゾン投信退任の)報道で関心を持ってくれた人も新しい顧客になっている。徹底的に長期投資で、普通の生活者の将来の人生づくりのサポートをしていくのが目的。なかのアセットという会社の新たな価値を理解してもらい、共感投資家をゼロからつくり上げる仕事が始まった。
――運用方針は。
当社の理念は本格的なブティック型のアクティブハウス。成長投資で、クオリティグロースにのっとった運用をする。クオリティとは長期に安定して事業の成長が見込める企業を厳選して投資する。事業価値の評価軸は10年。
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今日の市況概況
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6月4日(火)☆[概況/大引け]
後場は下げ幅を縮小。レーザーテックや銀行、商社が安いが、重工やリクルートが高い
大引けの日経平均は85円安の3万8,837円、TOPIXは10ポイント安の2,787ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は795、下落銘柄数は800。出来高は17億486万株、売買代金は4兆2,707億円。
NYダウ反落を受けて日経平均も反落したが後場は下げ幅を縮めた。
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