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コラム2024年7月1日

【本日のマーケット】7月1日(月)

7月1(月)のマーケット                                                                   

6月28日の米国株式市場は反落。5月の個人消費支出(PCE)価格指数(デフレーター)が前年同月比2.6%上昇したが、4月の2.7%上昇から鈍化した。市場予想の2.6%上昇と一致。前月比は変わらずで、前月比で横ばいとなったのは6カ月ぶりだったため、インフレが落ち着きを見せているという見方から、利下げを実施しやすくなるという期待が抱かれ、NYダウは一時279ドル高となった。だが、月末と四半期末で機関投資家からリバランス(資産配分の調整)に伴う売りが出て、下落に転じた。S&P500とナスダックも同様に序盤の買い一巡後は下落した。ナイキは新興スニーカーブランドとの競争激化で2025年度の減収見通しを示したため急落した。大統領選挙のテレビ討論会でトランプ優勢という見方から、医療保険への規制緩和が期待され、ユナイテッドヘルスが買われた。NYダウは前日比45ドル(0.12%)安の39,118ドル。ナスダックではアマゾンとスーパー・マイクロ・コンピュータが反落した。エヌビディアは小幅安だったが、AMDは小幅高だった。NASDAQ総合指数は前日比126ポイント(0.71%)安の17,732。S&P500指数は前日比22ポイント(0.41%)安の5,460。

日銀短観の製造業・大企業の業況判断が市場予想を上回り、日経平均は買い先行となったが4万円手前で頭打ちとなり、上げ幅を縮めた。1~3月期のGDPが大幅下方修正され後場はもみ合い。中国輸出コンテナ運賃指数の上昇で海運が買われ、百貨店のJフロントと高島屋は業績予想の上方修正で大幅高。保険と石油が高い。レーザーテックは最高財務責任者を交代したことを受け、以前に会計疑惑を指摘した空売りファンドが「スケープゴート」と言及。

スタンダード市場では、伊勢化学が反落しストップ安。住信SBIネット銀も反落し、ウエストHDが売られた。GMOアドは親会社のインターネットインフラ事業とインターネット広告事業を承継した効果で買いが継続。ザインエレクとジーデップアドバンスはAI関連として物色され急騰した。

グロース市場では、M&A仲介のインテグループは今期の増益率が前期に比べて鈍化する見通しのため急落した。ファンド運用のインテグラルは大幅反落。石灰石によるプラスチック代替素材のTBM社と業務提携したリグアは2日連続ストップ高。セルシードは米国特許査定でストップ高。

チャート上では、上下にヒゲを伴う陰線。上昇を見せる5日移動平均線(3万9479円)上で推移。株価位置は4万円の大台目前だが、3日連続で陰線を引いており、上値の重さが感じられる。

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上期 上昇率上位は
 日本証券新聞7月2日(火)紙面1面TOP記事掲載

TOB、株主還元強化、資本効率向上策 持ち合い解消など続く

名実ともに7月相場入りした1日はTOPIXが3月22日の年初来高値を更新したほか、日経平均株価も4万円台に接近するなど好調なスタートとなった。円安の進行、米国のインフレ動向などの不透明要因を織り込みながら、相場は底堅さを増してきた。下期相場の行方を占うヒントを探る意味も含め、6月末までの半年間で上昇率、下落率の大きかったプライム銘柄を個別に振りかえってみたい。

ランキング上位のC&FロジHD(9099・P、監理)アルプス物流(9055・P、監理)の2社はともにTOB(株式公開買い付け)銘柄だ。C&FロジのTOBを巡ってはAZ―COM丸和HD(9090・P)が3月に同意なきTOBを発表、その後は新たな買い手として佐川急便を傘下に持つSGHD(9143・P)が名乗りを上げ、争奪合戦でTOB価格がつり上がった。アルプス物流はロジスティード(旧日立物流)がTOBを実施する。スタンダード銘柄のため、表には入らなかったが、エスラインG本社(9078・S、監理)は、ドライバー不足などを理由にMBO(経営陣による買収)を決め大幅高。運輸業界は大幅な人手不足のなかで2024年問題へ対応を進めなければならず、この問題が業界再編や非上場化を促した格好だ。

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今日の市況概況
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7月1日(月)☆[概況/大引け]

伸び悩み。日銀短観で業況判断は上方修正されたが、設備投資は納期の遅れ、採用は応募がない状況が深刻化

大引けの日経平均は47円高の3万9,631円、TOPIXは14ポイント高の2,824ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は797、下落銘柄数は790。出来高は16億2,884万株、売買代金は3兆8,632億円。
取引開始前に発表された6月調査の日銀短観は大企業・製造業の業況判断が+13(2ポイント上昇)で、市場予想の+11を上回った。
日経平均は序盤に359円高の3万9,942円を付けたが、その後は伸び悩んだ。

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