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コラム2024年7月11日

【本日のマーケット】7月11日(木)

7月11(木)のマーケット                                                                   

7月10日のNYダウは3日ぶりに反発。S&P500とナスダックは7日続伸。パウエルFRB議長が前日の上院に続き、下院で議会証言を行った。「政策を緩和するためにインフレが2%に回帰するまで待つ必要はない」、「インフレリスクに焦点を当てていたこれまでと比べて、FRBは労働市場と雇用の両方に注意を払う必要がある」と述べた。雇用創出に向けての利下げが期待され、買いが入った。NYダウは前日比429ドル(1.09%)高の39,721ドル。半導体受託生産で世界最大手の台湾のTSMCは、米エヌビディアとアップルの最先端チップを受託生産しているが、6月の全体の売上高が前年同月比32.9%増だったと発表した。18日に第2四半期決算を発表する。6月の売上高の発表を受けて、ロイターは第2四半期の売上高を32%増と予想し、ブルームバーグは40%増と伝えた。TSMCの好調な売上高を受けて、エヌビディアやAMD、マイクロンなどの半導体関連が買われた。NASDAQ総合指数は前日比218ポイント(1.18%)高の18,647。S&P500指数は前日比56ポイント(1.02%)高の5,633。

台湾TSMCの6月売上高33%増に加え、FRB議長の議会証言で9月利下げが意識され、10日のS&P500とナスダックは7日続伸で最高値更新。11日の日経平均は朝方600円近い上げ幅を演じた。ソニーGは1月に付けた年初来高値を更新。SUMCOはBofA証券による目標株価引き上げを好感。出遅れ株物色で紙パルプや医薬品、建設が高い。一方、サイゼリヤは株主優待の廃止で下落。ソフトウェアテストのSHIFTは減益決算で大幅安。

スタンダード市場では、AIメカテックが反発。ラーメン店の山岡家は月次売上好調で買われた。タカキューは第1四半期が大幅増益となり債務超過を解消したことでストップ高。ダイドーリミテッドはストラテジックキャピタルの株主提案で選任された役員が辞任したことで売られた。

グロース市場では、セルシードがストップ高。英語コーチングサービスのプログリッドは好決算と配当開始で大幅高。漫画全巻セット販売のTORICOは災害級の暑さで外出を控える人たちからの需要増が期待されストップ高。プレイドはモルガンスタンレーが投資判断を下げたため急落した。

チャート上では、上下にヒゲを伴う陰線。ギャップアップで4万2500円目前まで急騰を見せた。引き続き、発散を見せるボリンジャーバンドのプラス3シグマ(4万3048円)とブラス2シグマ(4万1909円)の間に位置。今週末のオプションSQに向けて4万2500円がポイントとなりそう。

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日経平均・TOPIX 連日の最高値 アップル TSMCなどの好調が波及
 日本証券新聞7月12日(金)紙面1面TOP記事掲載

ナスダックは7連続の最高値 TDKなど電子部品3社が活況

米国のハイテク株高が波及し、11日の東京市場では日経平均株価、TOPIXがそろって連日の高値更新となった。日経平均は4万2,000円台に乗せたほか、TOPIXは3,000ポイント大台が視野に入ってきた。

10日の米国市場ではナスダック総合指数が7日連続、S&P500が6日連続で最高値を更新したほか、フィラデルフィア半導体指数(SOX)も2.4%の上昇で5,904.54と最高値を更新した。前日に続きパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が下院で議会証言を行い、労働需給について「軟化が見られる」などと発言したことから、9月にも利下げが開始されるとの期待が高まり、ハイテク株に買いが集まった。

個別株ベースでもポジティブな材料が出た。

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今日の市況概況
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7月11日(木)☆[概況/大引け]

大引けにかけて上げ幅縮小。出遅れ株物色で紙パルプや医薬品、建設が高い

大引けの日経平均は392円高の4万2,224円、TOPIXは19ポイント高の2,929ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,252、下落銘柄数は356。出来高は18億716万株、売買代金は4兆7,090億円。
エヌビディアとアップルの最先端チップを受託生産している台湾のTSMCの6月の売上高が前年同月比33%増となったことで10日の米国ナスダックではエヌビディアなど半導体関連が買われた。
FRB議長は議会証言で「政策を緩和するためにインフレが2%に回帰するまで待つ必要はない」と述べたため、9月利下げが意識された。
これらにより10日の米国ではS&P500とナスダックが7日続伸で最高値を更新した。
米国株高を受けて、11日の日経平均は朝方600円近い上げ幅を演じた。高値警戒感から大引けにかけては上げ幅を縮めた。

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