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コラム2024年7月17日

【本日のマーケット】7月17日(水)

7月17(水)のマーケット                                                                   

7月16日のNYダウは5日続伸。6月の小売売上高は前月比横ばいだったが、市場予想の0.3%減を上回ったため消費は底堅いと受け止められた。トランプ前大統領が返り咲いた場合、減税を行うのではないかという観測も株価を押し上げた。医療保険のユナイテッドヘルスは調整後1株利益がアナリスト予想を上回ったことで買われた。金融のチャールズ・シュワブは急落した。CEO(最高経営責任者)が今後は顧客の預金を保管する上でオフバランスシートの取り決めに一段と依存する計画だと述べたため、事業縮小がマイナス視された。NYダウは前日比742ドル(1.85%)高の40,954ドル。ナスダックは3日続伸。トランプ氏はEV税額控除の廃止を主張していたが、イーロン・マスク氏がトランプ氏を支援する政治団体に毎月4500万ドル、日本円で71億円を献金する予定で、トランプ氏が銃撃された直後にトランプ支持を表明したため、テスラは買われた。反面、エヌビディアやAMDなどの半導体関連は売られた。NASDAQ総合指数は前日比36ポイント(0.20%)高の18,509。S&P500指数は前日比35ポイント(0.64%)高の5,667。

日経平均は反落。前日同様4万1500円前後で上値がつかえた。バイデン米政権による対中半導体規制強化で東京エレクが急落し、他の半導体関連も下げ幅を広げたため、日経平均は下落に転じた。一方、防衛関連は続伸。トランプ関連としてコマツや太平洋セメント、住友林業も続伸となった。東宝は好決算で大幅高。FPパートナーは上期の営業利益が計画未達で売られたが、営業報酬が増えたことが要因なので、今後の成果拡大期待で切り返した。

スタンダード市場で、GMOFHDは子会社の貸倒引当金で上期が大幅減益となり大幅安。日本電子材料が反落。ザインエレクはエヌビディア製H100搭載AIサーバーの販売開始で買われた。トランプ候補が暗号資産規制に反対しているため、ビットコイン関連のメタプラネットが高い。

グロース市場では、Chordiaは赤字決算だったが、抗がん剤の研究開発は順調に進捗していると報告したためストップ高。エネチェンジは債務超過が解消しストップ高。GENDAは海外で公募増資と株式売出を行うため下落した。ベースフードは第1四半期の赤字拡大で大幅安。

チャート上では、ほぼ安値圏となる陰線。5日移動平均線(4万1523円)に頭を抑えられた。パラボリックも陰転となり、調整色が色濃くなった。パラボリックが陰転となるのは6月10日以来のこと。

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ETF換金売りを買ったのはGPIF?
 日本証券新聞7月18日(木)紙面1面TOP記事掲載

ニッセイ基礎研究所 井出真吾氏に聞く

「前週10日の引けを買ったのはGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)ではないか」との声が生じている。

7月8、10日と言えば、合計で1兆円を優に超える“ETF分配金捻出売り”の生じた日。直近5年間の当該日を振り返っても、米国株大幅高を受けた2022年7月8日に小幅高となったほかは、いずれも相応の下げに見舞われていた。

ところが、今月8日こそ日経平均131.67円安の安値引けだったものの、メインであるはずの10日は逆に251.82円高。午後2時56分に高値を付けるなど高値引けに近く、拍子抜けするような展開となった。

250兆円近くの運用資金を有し、市場ではたびたびクジラに例えられるGPIFは、5年に1度の基本ポートフォリオ見直し時期を迎えている。14年10月31日に発表された現在の基本ポートフォリオは、国内株式、外国株式、国内債券、外国債券が各25%となっているが、株式ウエート引き上げを予想する声が高まってきた。10年前に国内株式を12%から25%に変更した際には、発表前から配分比率を高めていた経緯がある。現状でも上下8%ずつのカイ離が認められており(17%~33%)、冒頭に触れたETF絡みの換金売りのタイミングで買い増しに動いた可能性も指摘される。

GPIFの運用状況などにも詳しいニッセイ基礎研究所の井出真吾チーフ株式ストラテジスト(写真)に話を聞いた。

――10日の相場は。

「少々意外だった。民間年金などが大きく買い越したとは考えづらい」

――やはりGPIFが買ったということか。

「それは分からない。しかし、仮にそうだったとすれば合点がいく」

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今日の市況概況
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7月17日(水)☆[概況/大引け]

後場は半導体関連が下げ幅を拡大し、日経平均も下落に転じた

大引けの日経平均は177円安の4万1,097円、TOPIXは10ポイント高の2,915ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,142、下落銘柄数は454。出来高は16億8,632万株、売買代金は4兆4,302億円。
日経平均は反落。
米国株高を支えに朝方は買われたが、前日同様4万1,500円前後で上値がつかえた。
後場は半導体関連が下げ幅を拡大し、日経平均も下落に転じた。

詳しくはコチラ

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