7月30日(火)のマーケット
7月29日のNYダウは小反落、ナスダックは保ち合い。決算発表とFOMCを控え様子見姿勢となった。サービスナウが下落。マクドナルドは4~6月期が減収減益だったが、業績回復を目指して6月に米国内で始めた5ドルのセットメニューを8月まで延長する方針で買われた。NYダウは前日比49ドル(0.12%)安の40,539ドル。ナスダックではテスラが上昇。モルガン・スタンレーがフォードに代わり、テスラを米自動車セクターの新たなトップ・ピックに選んだことが好感された。NASDAQ総合指数は前日比12ポイント(0.07%)高の17,370。S&P500指数は前日比4ポイント(0.08%)高の5,463。
日米の金融政策決定会合を控え様子見姿勢となり、前場の日経平均は反落した。ただ、日銀は利上げ見送りという予想もあり、後場は戻り歩調となり、終盤小幅高に。銀行が売られ、楽天は金融子会社の再編時期延期で下落した。コマツは北米の需要減少を警戒。さくらインターネットが大幅安。ファナックは業績上方修正が好感された。九電工とツガミは第1四半期が大幅増益で急騰した。パソナGはオアシス・マネジメントによる保有判明で大幅高。
スタンダード市場では伊勢化学が大幅続伸。ジーダットはTSMCのアライアンス加入効果で5日続伸。カンロは決算が好感された。一方、住信SBIネット銀は第1四半期の最終減益で大幅安。日本鋳鉄管は通期の営業減益・減配予想で売られた。東洋シヤッターも業績悪化で下落。
グロース市場では、直近新規公開株のタイミーが続落。Chordiaが3日続落。FFRIが反落した。坪田ラボがストップ高。坪田CEOが参加する研究グループが革新的なin vitro脈絡膜モデルの開発に成功したことが材料視された。SBIリーシングは決算発表を受けて大幅高。
チャート上では、下ヒゲを伴い2日連続の陽線。終値で7月11日以来、5日移動平均線(3万8337円)を回復した。一目均衡表の雲抜け(3万8564円)まではあと40円ほどの位置となっている。
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注目記事 Pick up
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【新紙幣、株価最高値で新時代に】
日本証券新聞7月31日(水)紙面1面TOP記事掲載
コモンズ投信 渋澤健会長 日本株、長期積立、社会への還元
日本証券新聞は今年、創業80周年を迎えた。くしくも日経平均株価が最高値を更新するなど、日本市場も新しい時代に入った。時代の流れをどう捉えればよいのか。新紙幣発行の節目の年に、渋沢栄一の子孫(やしゃご)として注目されているコモンズ投信の渋澤健会長に話を聞いた。
――新紙幣の1万円札に渋沢栄一が起用された。
実業家の渋沢が入ったことで、「学問は大切だが実践することが大事」とのメッセージが入っているとみている。20年ごとに紙幣は変わり、時代の刻みを感じ取ることができる。20年後はキャッシュレスになり、今回が最後の紙幣かもしれない。新しい時代に入った心の切り替えとも思う。
――日経平均株価が最高値更新など新しい時代に入っている。
過去40年の中で今ほどワクワクしているときはない。私は政府の新しい資本主義実現会議のメンバーだが、昭和時代の成功体験が終わり、これから新しい時代に入るということがかなり明確に描かれている。例えばNISA(少額投資非課税制度)の改革で、増額、恒久化につながったのは画期的なこと。今まで投資に無関心だった若い世代が入ってきている。
また、新しい資本主義では外部不経済を資本主義に取り込もうとしている。環境や社会課題を資本主義に取り込もうということ。それが持続可能な社会になる。これは渋沢栄一が100年以上前に「論語と算盤」で提唱したことで、みんなが豊かになり、何かを取り残してはならないということだ。
――コモンズ投信のファンド「コモンズ30」も今年、15周年の節目の年となった。
非常に感慨深い。15年前はリーマン・ショックの時で、日本株式に長期的に投資しようとか、コツコツ積立投資をしようという考えはほぼなかった。さわかみ投信の澤上篤人さんがその道をつくったが、業界全体で見ると端っこの存在だった。それに加えてコモンズ投信は世代を超える投資を掲げ、そのためには金銭的なリターンも必要だが一部を社会に還元することも必要と、信託報酬の1%を使って社会起業家を応援した。そんなことをする運用会社は私の知る限り日本になかった。
・・・続きは紙面・Digital版で!
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今日の市況概況
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7月30日(火)☆[概況/大引け]
終盤、日経平均は小幅高。半導体関連が小幅高に
大引けの日経平均は57円高の3万8,525円、TOPIXは5ポイント安の2,754ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は446、下落銘柄数は1,164。出来高は17億2,678万株、売買代金は4兆1,668億円。
7月30日と31日は日銀金融政策決定会合と米国FOMCが開催されるため、様子見姿勢となり、前場の日経平均は反落した。
ただ、日銀は利上げ見送りという予想もあり、後場は戻り歩調となり、終盤小幅高となった。
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